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お菓子作りの基本の材料

おいしいお菓子を作るにはどうしたらいいの?お菓子は粉、砂糖、卵、バターなどシンプルな材料から作られるだけに、材料の良さがお菓子のおいしさに直接反映されます。それぞれのお菓子に合った良い材料を選べば、ホームメイドのお菓子ももっとおいしくなります。ここではよりおいしいお菓子作りに欠かせない、材料の基礎知識をご紹介します。

小松 喜美

執筆者:小松 喜美

お菓子・イギリスガイド

もっとおいしい! お菓子作りのための材料の基礎知識

お菓子は基本的に粉・砂糖・卵・バターというシンプルな材料から作られます。それだけに材料の良さがお菓子の味わいに素直に反映されるのです。ここではそれぞれのお菓子に合った適切な材料の基礎知識と、その特徴、保存方法などをご紹介します。もっとおいしい!ホームメードのお菓子作りに役立ててくださいね。

 

お菓子作りによく使われるのは「薄力粉」

お菓子によく使うのは薄力粉

お菓子によく使うのは薄力粉

粉はタンパク質の含有量で、薄力粉、中力粉、強力粉に分けられます。このうち一般的によくお菓子に使われるのは薄力粉です。特選と呼ばれるものは粒子が細かく、ふんわりと仕上がるので軽い味わいにしたいスポンジなどに向いています。500gや1kgなど早めに使いきれる量を購入し、封を切ったら早めに使い切るようにしましょう。

冷蔵庫は小麦粉がもっとも劣化しやすい環境の上、外に出した時に結露して湿りやすくなるので、常温で保存します。使う時はだまになるのを防ぐために、必ずふるいにかけてから使いましょう。

 

基本は食塩不使用バターを使う

お菓子は原則的に無塩バターを使用

お菓子は原則的に無塩バターを使用

お菓子作りは原則的に食塩不使用のバターを使います。変質しやすく、匂いを吸収しやすいので、ラップなどで密閉して冷蔵庫で保存、早めに使い切ります。まとめて購入した場合は小分けにして冷凍保存すると良いでしょう。

マドレーヌやパウンドケーキ、クロワッサンなどバターの風味を生かしたお菓子には、より豊かな味わいの発酵バターを使うと、ワンランクアップのお菓子作りができます。

 

砂糖は焼き色をつけたり、生地をしっとりさせる

さらさらしたグラニュー糖は使いやすい

さらさらしたグラニュー糖は使いやすい

砂糖は甘みをつけるだけでなく、こんがりした焼き色をつけたり、ふくらませたり、生地をしっとりさせるなどの役割があります。お菓子作りには、手に入りやすく、味わいも上品に仕上がるグラニュー糖を使います。他に用途に応じて粉糖やきび砂糖などの砂糖を使うこともあります。湿気やすい粉糖は必ずふるいにかけてから使うようにします。

 

卵は新鮮なものを使いましょう

卵は新鮮さが大事

卵は新鮮さが大事

鮮度が落ちると泡立ちにくいので、卵は特に新鮮で良質なものを使いましょう。卵が冷たいままだと油脂と混ぜた時に分離することがあるので、指定がない限り、常温に戻してから使うこと。

卵はMサイズで60g前後を目安にしています。また、DHA強化の卵など肥料に煮干し等を与えて育てた卵は、匂いが気になることがあるのでお菓子作りには不向き。植物飼料の卵を選ぶようにしましょう。

 

その他のよくお菓子に使う材料

■ベーキングパウダー
お菓子作りに欠かせないもの

お菓子作りに欠かせないベーキングパウダーとバニラエッセンス

マフィンやパウンドケーキなどのアメリカン・ベーキングに欠かせないベーキング・パウダーは生地を膨らませる膨張剤の役目をします。使うときは計量スプーンですりきって正確に計ります。

バニラエッセンス
カスタードクリームに風味付けするバニラエッセンスは香りが命。マダガスカルで採れるブルボンヴァニラが最高品質と言われています。そんなに大量に使うものではないので、高品質な添加物を加えていないものを選びましょう。他に香りづけとしてラムやキルシュ等、お好みのリキュールもあるとお菓子作りが楽しくなります。

■生クリーム
生クリームは純乳脂肪のものを選ぶ

生クリームは純乳脂肪のものを選ぶ

生クリームには純乳脂肪と植物性脂肪のものがあります。植物性脂肪の生クリームの方が保存期間も長く、泡立てやすいので扱いは楽なのですが、風味の点で純乳脂肪の生クリームが優っています。お菓子用の生クリームは乳脂肪分35%~42%のものが多く使われます。脂肪分の含有率が高いほど分離しやすいので扱いには注意が必要です。

保存は必ず冷蔵庫で、製造日から一週間前後までのものを使うようにします。お菓子のデコレーションには42%以上のもの、ムースなどにはやや食感が軽い35%以上のものが向いています。

■アーモンドパウダー
アーモンド・パウダーを使うとしっとり、コクが出る

アーモンドパウダーを使うとしっとり、コクが出る

アーモンドを粉末状にしたもの。アーモンドプードル(アーモンドパウダーのフランス語読み)としても販売されていますが同じものです。パウンド生地に混ぜ込んだり、パイのフィリングとしてアーモンドクリームを作るのに使用します。アーモンドパウダーを使うと生地がしっとりと、こくのある味わいに仕上がります。劣化しやすいので、冷蔵庫で保存して早めに使い切るようにしましょう。
 

■コーンスターチ
コーンスターチを使うと軽い仕上がりに

コーンスターチを使うと軽い仕上がりに

きめが細かく、さらさらのコーンスターチ。とうもろこしを原料とする澱粉から作られています。カスタードクリームなどのクリーム類に加えたり、ロールケーキの生地に加えると、しっとりと軽い仕上がりになります。なければ薄力粉で代用可能ですが、普通のスーパーマーケットで手に入る材料なので、できれば揃えていただきたいものの一つです。

 

ガイドからのワンポイント・アドバイス

プロのお菓子屋さんとは違い、採算を考えずに好きな材料を使えるのが、家庭のお菓子作りの楽しさでもあります。材料の質に左右されやすいカトル・カールやマドレーヌなどの焼き菓子は、ホームメードのおいしさが生きるお菓子です。

材料はできるだけ鮮度が良い、良質のものを選び、早めに使い切れる量を買うようにしましょう。良い材料が揃っていれば、お菓子作りは半分は成功したも同然です。作りたいお菓子に合わせて、材料もその都度購入するよう心がけましょう。
 

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。

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