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燃油サーチャージはナニモノだ? 航空券は安いのにそれ以外が高い

原油価格高騰によって2005年から課されるようになった「燃油サーチャージ」。これまでの経費に加えて長距離路線では往復5000円以上も加算されます。このいまいましい追加料金について考えてみました。

執筆者:星野 幸詩



原油高騰→航空運賃への転嫁

燃油サーチャージ
原油の値段が上がれば航空券代に反映するのは当然といえば当然ではあるが…
最近、原油価格が世界的に高騰していることは多くの方がニュースなどを通じてご存知だと思います。そういえばガソリンもレギュラーで120円以上が珍しくない状態が続いていますね。

ジェット燃料で飛ぶ飛行機は油をそれこそ湯水のごとく使います。それだけに原油価格の高騰は航空会社の財務状況に大きな影響を与えるのです。

このような状況下、各航空会社が航空運賃を値上げして対処するという方法もあるのですが、そうすると高い運賃値がレジャー客などに嫌われ、需要が低迷してしまいます。そこで(空港施設使用料などに加えて)サーチャージという形式で航空券とは別に一定額を徴収するという方法をとることにしたのです。

燃油サーチャージはナニモノだ?

この燃油サーチャージ(Fuel Surcharge)は各航空会社が日本の国土交通省に申請、認可されているもので航空会社や区間によって細かく設定が異なっています。

また燃油サーチャージは一定期間にわたり、1バレルが40ドル、もしくは35ドルなど航空会社が定めた価格を下回るようなことがあれば廃止される予定となっているのですが、これがいつになるかはいまのところ予測がつきません。ちなみに2005年3月以降はずっと50ドルを超える状況が続いています。

欧米路線なら1往復5000円以上も徴収される

細かい話はともかく、だいたいどの程度の額が徴収されるのか、主要旅行会社のサイトを見てみましょう。リンク先はツアーでの料金ですが格安航空券もこれに順ずると考えていいでしょう。

日本旅行 マッハ、ベストツアー(2005/4/13現在)
JTB ルック(2005/4/18現在)

とにかく膨大な表でいやになりますが、欧米路線なら1往復につき5000円程度、アジア路線でも1往復につき2000~4000円程度徴収されると考えればいいでしょう。

日本から米国路線などの格安航空券はこれまでも諸経費が高く、1回につき、航空券の料金以外に10000円以上が課されることが多かったのですが今後は15000円以上といったケースが多くなるでしょう。航空券そのものは30000円台~と安いのですが、諸経費が高いので結局は高くなってしまうことになります。

また旅行会社によっては燃油サーチャージをはじめとした諸費用を「為替リスクの回避」と称して割高に設定するところがありますので、航空券を購入する場合は最終的な支払額の見積もりを立ててもらい、実際の支払額で旅行会社間の価格を比較しないと「本当の最安値」はどこなのか、わかりません。

無料航空券にはサーチャージを課さない航空会社も

燃油サーチャージは4月以降、格安航空券でもペックスでも、あるいはノーマル航空券でも加算されることになったのですが、抜け道がないことはありません。

たとえば航空会社によってはマイレージの無料航空券にはサーチャージを課さないところがあります。ですので、原油が高い間は無料航空券で旅行をする、というのもひとつの対策なのではないでしょうか。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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