全席がファーストクラスボーイングB377のギャレーで準備されている機内食。座席のクラスはすべてがファーストクラスだった。機体の中央部には寝台にできるシートが並んでいました。ちなみにB377は全席がファーストクラス。まさに高嶺(高値?)の華だったわけです。座席の配列は2×2で窓には現在のような日よけではなく、カーテンがとりつけられていました。座席の状態での機内の様子についてはここなどでチェックすることができます。座席4席分を使って寝台の下段をつくる寝台は写真で示されているように上段はいまの荷物入れのように引き出して用います。下段は2列分のシートを使って、前のシートを完全に水平にリクライニングしてベッドにしました。ですから1つのベッドを作るのに4席分を必要としたということになります。また通路との間にはカーテンが敷かれたのでプライバシーもきちんと確保されたようです。この写真を見るとひと昔前の電車寝台みたいですね。バー併設のラウンジでシャンパンを…らせん階段を下ると階下にはバーを併設したラウンジがあった。さらに機体中央部から後ろに進みましょう。すると階下のバーとラウンジへ下りるらせん階段を経てさらに座席が並んでいます。階下に下るとフリースペースとして用いられるラウンジがあります。翼の下にありますから外の景色はよかったでしょう。ただ屋根は少し低かったようです。ラウンジにはバーもあり、シャンパンなどが振舞われていました。優雅な時間が流れていたにちがいありません。マリリンモンローが来日したときにも使用されたこのB377ストラトクルーザーは当時絶頂期をむかえていたパンアメリカン航空(パンナム)が29機を所有していたほか、ユナイテッド航空、ノースウエスト航空、英国のBOAC(英国海外航空)などの長距離国際線で活躍しました。1958年には大型ジェット旅客機B707が誕生することにより、その活躍は短命に終わり、総生産機数はわずか56機にとどまっています。ですが、古きよきアメリカの黄金時代を象徴するこの機体はこれからも語り継がれていくでしょう。そして、こういう夢のある飛行機がまた現れないものかと期待してしまうのはガイドだけでしょうか。 【関連リンク】Boeing 377 Stratocruiser(英語 B377の写真が多数あります) 2階建て飛行機エアバスA380とは飛行機[AllAboutJapan] 前のページへ12※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。