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「ミッドナイト・チェックイン」の愉しみ(3ページ目)

仕事帰りの深夜に出かける温泉行。大人の夜を演出する意外な旅のスタイルを覚えてみませんか。東北から九州までの宿をご紹介。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

ミッドナイトなら何処へでも行ける!

ミッドナイト・チェックイン「奥城崎シーサイドホテル」
明け方にふと目覚めると、窓の外には冬の日本海が広がっていた。深夜にはわからなかった、窓の外の感動。(奥城崎シーサイドホテル)

西日本の皆様、お待たせしました。
まずは、京都から15分。宵のうちなら新快速で大阪から60分で直行できる「おごと温泉」から、「びわ湖花街道」と「湯元舘」の二軒が参加しています。「びわ湖花街道」は、ミッドナイト・チェックインのトップページで取材・紹介しています。あまりの近さに、翌朝出勤もできそうという現実は忘れ、たまには、平日の温泉でゆっくりいたしましょう。日吉神社や比叡山という聖地へも日中散歩がてらに出かけられる距離。精神も清めてきましょう。
大阪・梅田から阪急電車に乗り30分で行けてしまうのが、池田市伏尾温泉の「不死王閣」。大阪とは思えない静寂の森のなか、温泉に浸かり、日常の雑念を払いましょう。この宿こそ、ぐっすりと一日寝に帰る湯かもしれません。夕食にも定評のあるお宿です。大阪の皆さん、今夜は温泉へ逃げますよ!
そして、「私、海を見たい」という方なら、思い切って日本海を見に行きましょうよ。車なら播但道経由で約3時間。大阪発18:05発はまかぜ5号に間に合えば、一路竹野まで。砂浜の入り江に面した「奥城崎シーサイドホテル」があります。もう真っ暗な深夜、温泉宿に到着して、翌朝窓の外に広がる日本海は感動ものです。夕食でカニをいただいて、JRなら帰りは豊岡からのんびり帰りましょう。
広島や福岡・北九州で働いている方なら、新幹線で新山口へ。山口の奥座敷、湯田温泉「西の雅常盤」はいかがでしょう。女将一座の夜の劇場が愉快な温泉宿ですが、今夜は深夜にチェックイン。湯の町倶楽部で名湯に浸かりながら、平日の惰眠をむさぼりましょう。
九州からは、二軒。一軒目は、博多から長崎行き高速バスで行く嬉野温泉「和多屋別荘」。22時過ぎまでほぼ30分おきに出ている高速バス九州号が、2時間で美肌の湯まで連れていってくれます。温泉三昧で愉しんだ翌日夕、名物の温泉湯豆腐をいただいて帰りましょう。
そして最後にご紹介するのは、長崎の雲仙岳の中腹に湧く雲仙温泉の老舗宿「九州ホテル」。雲仙地獄の湯けむりが宿全体を包む、幽玄な温泉ホテル。夜空の星や霧氷がきらめく冬に入る「にごり湯」は最高と言わずして何と申しましょう。長崎や福岡の方なら車で行けるでしょう。でも、最後にあえて私は申し上げたい。東京からだって行けます。
羽田19:25発スカイネットアジア航空の座席に身をゆだね長崎空港まで。長崎空港からタクシーを飛ばしたら1万円強はかかるのですが、飛行機代も28日前までの予約なら1万円強。3万円で九州の雲仙だって行けるのです。
深夜に動けば、どこにでも行ける。ミッドナイト・チェックインが常態化されれば、日本の旅の可能性はうんと広がります。
仕事帰りのミステリーツアー。
ミッドナイト・チェックイン」は、そんなサプライズを貴方と貴女に教えてくれるはずです。「そんな旅、したことない」。そういう思いが、旅の驚きや楽しみを狭めてしまいます。
ぜひ、この冬、あなたも「ミッドナイト・チェックイン」ワールドへ!!!(09年2月15日まで)



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