旅行業法改正がきっかけに。
温泉宿に泊まって、稲刈りを手伝う「田んぼ湯治」も現地発着集合型の典型かもしれない。(東鳴子温泉) |
現地発着ツアーとは、その名の通り、「現地集合のツアー」のことですが、なぜ現地発着かというと「現地の方々が企画したミニツアー」だから。これまでツアーというと、東京なり大阪なり、出発地の旅行会社が企画するものでした。しかし、「現地ならでは」の「こだわり」や「希少性」のある、「少人数」のツアーは商品化できませんでした。
ところが、いい加減にもう「決まりきった観光地を巡るツアー」や「中身のないスケルトン型のツアー」に消費者は飽き飽きしていたのです。
そんな矢先の07年。「旅行業法」が改正され、これまではパッケージツアー(募集型企画旅行)を作ることができなかった、全国各地の中小の「第三種旅行業者」でも、「現地発着で隣接市町村までの範囲」なら、募集ツアーが作れるようになったのです。
そうした転機もあり、これまで大手旅行会社の「団体」旅行の下請けにすぎなかったランドオペレーターといわれる地元の日帰り旅行を企画する会社が活性化し、団体ではなく、少人数でも催行する個人向けの現地発着旅行を企画し始めました。カヌー、ウォーキング、釣りなどのアウトドア。陶芸、宗教体験、農業体験などのカルチャーものなど、各地の特長を生かしたツアーが個人向けに売り出されるようになったのです。さらに今後は、地元のこだわりの宿を組み合わせた現地発着宿泊旅行が誕生してくることでしょう。
すでに、NPOグローバルキャンパスでは、主としてシニア向けに、全国各地の旅先を教室に「旅の講座」を開講して、好評のようです。「月山での森の音楽会」なんて素敵ですね。主宰者の大社さんが著した「体験交流型ツーリズムの手法」は、こうした、いわゆる「着地型観光」の教科書としても読まれています。
まず、こうした動きを察知して、08年様々な現地発着日帰り旅行を集めたサイトが数々立ち上がりました。
例えば・・・