「男はつらいよ」40周年に、一人旅に出よう。
「『男はつらいよ』柴又慕情」では、一人旅に出た北陸でマドンナ(吉永小百合)に出会う。写真のロケ地は、現在の越前鉄道(当時の京福電鉄)「永平寺口」駅。第9作「『男はつらいよ』柴又慕情」(山田洋次監督、1972年、松竹株式会社)より。 |
8月4日は、寅さんこと渥美清さんの命日。13回忌にあたる今年(08年)は、車寅次郎、略して寅さんが主人公となる全48作の映画「男はつらいよ」誕生40周年にもあたり、この夏から記念上映など様々なイベントが催されているのです。詳しくは、「男はつらいよ」40周年公式サイトを。
寅さんは、映画のなかで、必ず「一人旅」に出ます。
テキ屋(香具師)稼業で全国を飛び歩く寅さんが、故郷の葛飾柴又に帰ってきては騒動を起こし、また家を出て行く。そして、旅先でマドンナに出会い、愛する妹のいる柴又に戻ってきては、マドンナの恋人が現れ、傷心の寅さんはまた旅の空へと旅立つ・・・。寅さん48作は、一環してこのマザー・ストーリーを貫いています。
そのストーリーの裏側には、現代人が忘れかけた「人情」がふんだんに盛り込まれ、心温まる作品になっているからこそ、ファンの多い名作として語り継がれているのです。第1作が1969年。以後、1996年まで毎年のように作品が生まれています。若い方々なら、ご自身の生まれた寅さん作品(音量をONにしてクリック)を鑑賞されてみてはいかがでしょう。VTRをリマスターして当時の映画館と同じクオリティの映像に仕上げたDVDも発売され、ファンのなかで人気になっています。
さて、寅さんの映画で、ストーリーに変化をもたらしているのが「一人旅」。
毎回、旅先がどこになるかも楽しみですが、旅先で出会う人たち、そして、旅そのものを通じて成長していく寅さんを見ていても面白く、「一人旅」が、物語のエッセンスとなっているのがわかります。
ということで、ぜひ、寅さんの映画を観て、自分自身でも一人旅に旅立ってみる。そんなきっかけにしてみらえればと願っています。
では、寅さん映画の舞台を訪ねる一人旅おすすめコースをご紹介しましょう。