旅館/宿・旅館関連情報

京都八坂神社脇に「柚子屋旅館」、登場。

柚子風呂、壬生菜の棒鮨、おくどさんで炊くご飯。京都のイメージにありがちな「雅」を廃し、しみじみとした京の宿が誕生しました。

井門 隆夫

執筆者:井門 隆夫

旅館ガイド

柚子をテーマにした和のオーベルジュ

壬生菜と京都牛の棒ずし
壬生菜と京都牛の棒ずし。
京都というと「雅」な旅館がその象徴と思われていたりします。全国の旅館が、今でも「雅」な設えと「京風」会席料理を目指しています。それは、大きな間違いであることの具現化を、この宿は目指したそうです。
柚子石鹸が香る柚子風呂、壬生菜の棒ずし、“おくどさん”で炊くご飯。
そうした「しみじみとした京都」の表現は、本物の京都の宿ではない、という意見もあると思いますが、今までの「雅」な旅館にはない、「現代人が京都に求めるイメージ」が、より凝縮されていると思います。

柚子屋旅館は、もともとあった他の旅館を際コーポレーションが再生。外食業で培ったセンスやノウハウを生かした旅館です。
玄関には、山盛りの柚子。一階を、ごはん處「一心居」として、外来客も宿泊客も、ここで柚子づくしの料理を愉しむことができます。鯛でダシをとった柚子鍋に、柚子雑炊。柚子の香りが五臓六腑に染み渡ります。
シンプルな書斎付きの客室が9室。そこからは、雅のかけらも消え去り、合理的にして快適な客間となっています。お風呂は、男女別お風呂に家族湯。いずれも、柚子が浮かんでいます。売店では、お菓子のようなパッケージに包まれた柚子石鹸が、飛ぶように売れています。
一泊二食で25,000円から。二泊目は、同社が経営する市内十数店舗を選んで、街に食べに行けます。決して安くはないかもしれませんが、京都で「今までにない京都」を味わえる、おもしろいサプライズ旅館ができました。



柚子屋旅館
京都府東山区祇園町八坂神社南隣
075-533-6369 
地図 Yahoo!地図情報
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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