3/3 深山幽谷の地の隠れ宿　村人の誇りのオーベルジュ [旅館] All About

いろはにほへと、一文字ずつが客室名になったホテルのツインルームもおすすめだが、空いていればヴィラのコテージに泊まりたい。高脚のベッド、落ちついたプライベートバス、専用のテラス。これが１万円台では申し訳ない限り。隠れ家の一つの理想形といえるだろう。

食事は、フローリングのダイニングで。
山菜、鮎、鰹、土佐ジロー、柚子、トマト。
土佐の山海の幸の創作料理が楽しめる。
昔、山の村人たちが、海の魚が手に入らないのでと作った「田舎寿司」。
わらびやみょうがの握り寿司だが、一時都会の女性に大人気を博した。
今でも希望すれば特注で出してくれる。
料理にはワインか地酒が似合う。
カウンター席もあり、ここならＣＤプレーヤーにも手が届く。
お気に入りのＣＤをかけながら、夕食を食べる我がまま。
お馴染みさんがカウンター席を競って希望するのも頷ける。
この宿に来たらぜひ二泊はしていきたい。
それでも一泊しか取れなかったなら・・・
ぜひ、姉妹館でもう一泊アナザーライフを楽しむことを提案したい。

アナザーライフとは「カヌー」。
四万十と並び、日本有数の清流と称される仁淀川。
ここは知る人ぞ知るカヌーの穴場なのだ。
清流沿いにある道の駅「土佐和紙工芸村くらうど」では、冬期を除きカヌー教室やカヌーの貸出しをしている。
実はこの道の駅には、薬草温泉と「小さな宿」が併設されている。ここが実は姉妹館。
土佐山の隠れ宿を愉しんだ帰りには、清流でカヌーに興じてみるのはいかがだろうか。

「また隠れに来よう」

きっとあなたはそんな思いで南国土佐を後にすることでしょう。