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「ちまき」と「柏餅」をなぜ食べる? 年中行事と食文化ー端午の節句

端午の節句の行事の歴史と共に、「ちまき」や「柏餅」がなぜこの日に食べられるのか、食との関わりと風習についてまとめています。

執筆者:野上 優佳子

―◇ INDEX ◇―
■ 端午の節句の由来―【粽(ちまき)】の話
 ■ 【柏餅】の話
  ■ レシピ:青魚で邪気払い



「端午の節句(たんごのせっく)」はもともと、災厄からのがれ不浄の除く「祓え(はらえ)」の行事です。菖蒲(しょうぶ)を飾るのは、その香りの強さから邪気を払い疫病を遠ざけることができる、ということから。

この「菖蒲」が、「尚武」(意:武をたっとぶこと)につながる、という縁起から男子中心の行事へと発展していったといわれています。

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★ 粽(ちまき)の話 ★

さて、「食」のお話へ。童謡の歌詞にも出てくるように、端午の節句には「粽(ちまき)」を食べる習慣がありますよね。ではなぜこの「ちまき」を食べるのか?


『年中重宝記』(日本庶民生活資料集成 第23巻に収録)の「五月の事」の部分にそのことが出てきます。

昔中国で、偉大な愛国者で詩人の屈原(くつげん)という人が5月5日に川に身を投げた霊を慰めるため、毎年竹筒に米を入れて川に投げ込んでいたのだそうです。

それから300年後、欧回(おうかい)という人がその川のほとりを通ったら、屈原が現れ、「毎年私の霊をまつってくれているが、蛟竜にその食物を盗まれてしまう。これからは楝(おうち)の葉でくるんで、5色の糸で縛って川に入れてくれ」といったそうです。

「楝(おうち)」とは、栴檀(せんだん)の古名で、香りがあって虫もつかないため、竜も嫌うということになったのでしょう。

これを真似て「ちまき」を食べることになった、と文中では述べられています。

それからもう1つ、ちまきは「悪鬼」にかたどられ、ねじ切って食べるのが鬼を降伏させることにつながるからだ、とも追記されています。

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★ 柏餅の話 ★

柏の木というのは、次の新しい芽が出ない限りは、古い葉が落ちずにつき続けているのだそうです。それが「家の系統が絶えない」という縁起担ぎとなって、柏の葉で包んだお餅を食べるようになった、とのこと。

柏の葉の表を外にするのが味噌入り、裏を外側にするとあんこ入りというのが本来のきまりとなっています。


★ レシピ:青魚で邪気払い ★

新学期の疲れが出る季節でもある5月。青魚を使ったお料理はいかがでしょう?青魚は「邪気」を払う食材として昔から使われていますし、ビタミン・鉄分・DHAなどの栄養も豊富。子供の成長を祝う節句にぴったりの食材ともいえるでしょう。
下のレシピは、我が家の子供達に好評のイワシ料理です。よろしかったら試して見てください。出来立てにレモンをギュッとしぼってどうぞ。

作り方 ★:*:-''☆《 イワシのフライ・チーズ&ハーブ:4人前 》*:-''☆:*:-'★:


      
  1. イワシ(8尾)を3枚におろし、血やはらわた、余計な水分などをきれいに拭き、骨も除く。身の部分に塩・こしょうをする。
        

  2.   
  3. 室温で溶かしたクリームチーズ(80g程度)にお好みのドライハーブを混ぜ、おろしたイワシ1尾分(骨を抜いた2枚の身)でチーズをはさむ。ドライハーブがなければ、生のパセリを刻んで。チーズは、カッテージチーズでもよい。
        

  4.   
  5. チーズをはさんだイワシに衣(小麦粉・卵・パセリを混ぜ込んだパン粉)をつける。フライパンに多めの油を熱し、つぶしたにんにく1かけを入れ、にんにくの香りがついたら出す。そこに衣をつけたイワシを入れ、揚げるような感じで、中火程度で7~8分焼く。魚にしっかり火が通ったら、完成。
        


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