ルームシェアを考えている人が知りたいことを聞ました
えみさん(29) まいまいさん(29) 友達同士だった二人。一人暮らし向けの雑誌でルームシェアに関する特集を見て、「楽しそうだな!」と部屋探しを始めました。お互いに一人暮らしだったこともあり、二人ならもっと広い部屋に住めるということもメリットに感じたそう。 |
今回は、友達同士のえみさんとまいまいさんが二人で暮らすお部屋にお邪魔して、取材をしてきました。どんな間取りなのか、お金はどのように分担しているのか、二人の間にトラブルはないのか……これからルームシェアをしたいと考えている人が知りたいことを聞いてきました。
ルームシェアだけでなく、ゲストハウスなどについても紹介しています。「一人暮らしに似たこんな暮らし」INDEXをご覧ください。
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■ ルームシェアの間取りと部屋選びのポイント
■ ルームシェアの気になるアレコレ聞きました!
ルームシェアの間取りと部屋選びのポイント
-Room Date- 2002年6月よりルームシェアスタート 東京都内 家賃:126,000円(うち管理費13,000円) (えみさん:62,000円 まいまいさん:64,000円) 間取り:2LDK |
― この部屋に決めたポイントは?
えみさん(以下、え):他の部屋へ行くのに、各自の部屋を通り抜けなくてはならないのは、面倒だし気を使います。でも、この間取りなら、その必要がないんですよね。あと、リビングが広くて、お互いの部屋それぞれからベランダに出られるところもいいですね。
まいまいさん(以下、ま):他は一人暮らしで考えるような条件と同じですね。風呂トイレ別、二階以上、駅からの近さとか…。
え:二人で住むということで、新婚さん向けの物件を紹介されることも多かったです。ただ、中には部屋と部屋の間がスライド式の引き戸で、開けると一続きの部屋にになってしまうものもあって、新婚さんなら広く使えていいんでしょうけれど、ルームシェアではやっぱりお互いが気を使いそうなので、止めました。
ルームシェアの気になるアレコレ聞きました!
11畳の広さがあるリビングキッチン。自分の部屋もありますが、二人ともが家にいるときはここで一緒に過ごしていることが多いそうです。 |
え:沿線のいくつかの街で探したのですが、全部で10店舗くらい行きました。下見も15室くらい見ました。週末や、平日の夜も使って、探し始めてから住むまで約2ヶ月かかりました。
― 部屋探しで大変だったことは?
え:地元に根付いた老舗の不動産会社や、年配の大家さんが貸している部屋では、「ルームシェアなんてとんでもない!」という対応でした。「友達と暮らすんですけど」って言った途端に、「そんな部屋はないと思います」と言われたときは、くじけそうでしたね…。
ま:どっちかが出ていってしまって、家賃が払えなくなると困るからということらしいです。
え:最初は、この部屋もダメだって言われたんですよ。大家さんが何度かトラブルに遭って懲りてるみたい。でも、不動産会社の方が私達二人とも勤め先も態度もきちんとしていると認めてくれて、話を上手く進めてくださったんです。実は、その担当の方と私が親戚、さらに私達がいとこ同士ということにして住まわせてもらっているんですよ(笑)。
ま:不動産会社や大家さんによっては、「ルームシェアでも大丈夫」と言ってくれるところもありましたよ。二年前のことなので、今はもう少し状況が良くなっていると思います。
えみさんの部屋は、アジアンテイストの落ち着いた雰囲気です。収納が少ないので、入りきらないものはまいまいさんの部屋に預けているとのこと。 |
え:家賃は、部屋の広さに合わせて、私が62,000円、まいまいが64,000円払うことになっています。
ま:水道光熱費は月1万円ずつです。私の口座から引き落とされることになっているので、各自でそこに振り込んでいます。余った分は、二人で旅行に行くときの足しにしたり、家電を買ったりしています。
え:食費やその他生活にかかるお金は月一回程度で精算しています。レシートに自分の名前を書いて、袋に入れておいて、ある程度溜まったときに。
ま:本当に使ったものだけを精算しているので、トラブルになったりすることはないですよ。
― 家事や炊事など、生活に関するルールは決めているの?
ま:最初から決めていたことはないですが、家事などの役割分担は自然と決まりました。お風呂の掃除やごみ出しは私。掃除は週末に二人でやります。
え:料理はほとんど私。でも、平日の夕飯は週に1、2回一緒に食べられればいい方かな。土日で二人とも家にいるときは作って食べています。
ま:洗濯は、自分のものは自分で。各自のランドリーボックスがあるので、そこに溜めていって、それぞれのペースで洗ってます。
― それぞれの恋人との付き合い方はどうしているの?
え:遊びに来たりするのはOKです。でも、泊まるのはNGです。
ま:以前二人で話して、そういう約束になりました。
ルームシェアの気になるアレコレ聞きました!
まいまいさんの部屋は、畳敷きの和室でナチュラルテイスト。窓辺の足元が板の間になっており、だいぶん広く感じられます。 |
え:ないですね。不満があったら喧嘩していると思うけれど、したことがないから大丈夫。最初の頃は一緒に暮らす距離感がうまくつかめなかった<んですが、わりとすぐに慣れました。
ま:最初はお風呂の順番なんか「先にどうぞ、どうぞ」「昨日、私が先だったから今日はどうぞ」なんて、誰かの家にお邪魔したみたいに譲り合っちゃったりしていたんですけどね(笑)。
え:嫌だと思うことがあったら、その都度言うようにしています。
― 一人暮らしとは違うところはありますか?
え:病気しているときは心強いですね。それから、落ち込んでいるときに話す相手がいることで、気持ちの切り替えができることもあります。
ま:話すのが面倒なときは、部屋にこもっちゃいます。それで「あ、今日は一人でいたいんだな」ってわかるから、そういうときはお互いに放っておきます。
え:一人暮らしの方が自由だと思うかもしれないけれど、そういうところは二人でもあんまり変わらないですよ。朝帰りもしちゃうし、相手が遅いときはメモを残して先に寝ちゃうし。
ま:ルームシェアでも、基本は自分なんですよね。
相手の帰りが遅いときなどに、このボードにメッセージを残しておくのだとか。「おかえり。お疲れ。先に寝てます。おやすみなさい。えみ♪」 |
ま:相手が大事だと思います。一緒に暮らしたいと思う相手だといいですよね。最近は初対面の人と一緒に暮らすルームシェアも多いようですが、私は抵抗があるかな。
え:他人なんだから違って当たり前と思っていた方がいいと思います。自分に近づけようとか、相手に合わせようとすると、意外と上手くいかない気がします。
ま:でも、暮らしてくると自然と似てくるものなんですよね(笑)。
え:同じテレビ番組を見たり、本や雑誌を回し読みしたりするから、自然と興味を持つものが似てくるのかな。逆に自分の好みのものだけじゃなくて、相手のものも見るようになって、興味の幅が広がるのも面白いですよね。
ルームシェアの実録、いかがだったでしょうか? 一人暮らしも楽しいけれど、二人だからそこの楽しさを満喫するえみさんとまいまいさんの様子に、ちょっぴり羨ましさも感じました。
一緒に暮らす相手によって生活スタイルは変わってくるものだと思いますが、自分だけの生活とはまた違った広がりを見せるのもルームシェアの良さです。興味のある方は「一人より楽しい!? ルームシェア」で役立つサイトを紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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