予防接種をしているからと安心している方、予防接種していても感染する感染症もあります。外に出さないからと安心している方、人間が媒介する感染症もあります。飼い主が気をつけることで予防率が高くなるのが感染症です。ペットの健康を守るため、感染症の予防法について見直してみてください。
予防接種を考えたことってありますか?
小さなペットは、ほとんどの種類が予防接種をしません。でもそれは、感染しないから大丈夫だということではありません。小さなペットでの感染例が少ないことや、小さなペット用のワクチンがないことが大きな理由になっていると思います。犬を飼ったことのない人でも知っている感染症が「狂犬病」だと思います。狂犬病は、人間も含むすべての哺乳類が感染することができてしまう怖い感染症です。ありがたいことに日本では発症例がほとんどない状態が何年も続いておりますので、狂犬病を怖いと感じる人は少ないかもしれません。でも、外国では狂犬病により亡くなるペットや野生動物、人間がいます。世界的に見た場合、狂犬病は警戒すべき恐ろしい感染症なんです。
日本では、「狂犬病予防法」により犬やキツネ、スカンク、アライグマなどが狂犬病の予防接種を義務付けられています。小さなペットたちは義務付けられていませんので、まず狂犬病の予防接種をしている方はいないでしょう。ではもし、今日本に狂犬病ウィルスが入り込んでしまい、蔓延してしまったとしたら、小さなペットたちはどうなるでしょうか?
予防接種が義務付けられていないのは、感染しないからではありません。狂犬病だけでなく、過去にげっ歯類(モモンガなど)で感染の確認がなされたレプトスピラ症など、小さなペットには予防接種していないけれども感染するおそれのある感染症というのがあります。
ですが、義務化されているわけではありませんので、私たちが小さなペットに予防接種が必要だと考えることはかなり少ないです。予防接種が必要だと思っても、小さなペット用のワクチンがないために接種できなかったり、犬や猫用のワクチンを代用することによるワクチン接種における危険性が出てきたりすることでしょう。また、予防接種をしていれば100%安全かと言えば、そうじゃないのも辛いところです。