ペットショップが悪いんですね

翌日、Aさんが動物病院に行くと、そこにはAさんが考えもしなかった事態が待っていました。セキセイインコが亡くなっていたのです。

動物病院の先生からは、セキセイインコがなにかしらの感染症にかかっていた疑いが強いことと、原因を調べるために検査機関を利用して検査をしていることを伝えられました。でも、おとといまでは元気だったセキセイインコが病気だったなんてAさんには信じられません。Aさんは感染症にかかっていたなんて納得できないと先生に言いました。

先生は、ペットショップで購入したときにはすでに感染症にかかっていた疑いがあることをAさんに伝えました。それでもまだ信じられずにいるAさんに対して、先生は次に購入するときはペットショップを選ぶように言いました。

動物病院から帰るとき、Aさんはペットショップが悪いのだと信じるようになっていました。病気の子を売るペットショップが悪い。ペットショップが健康な子を売っていれば、私のセキセイインコが死ぬことはなかった。そう信じ込んでしまったため、Aさんは購入したペットショップに行って文句を言いました。

購入したペットショップで店員(アルバイト)を見つけると、Aさんはここで購入したセキセイインコが亡くなったことと動物病院でペットショップにいるときにはすでに感染症にかかっていたのだと言われたと伝えました。病気の子を売るなんてなんてひどいペットショップなんだ!、と文句を言いました。

店員さんがAさんに事実確認をさせて欲しいと質問をしてきたとき、Aさんはまだ感染症かどうかの検査中だということを思い出します。でも、先生はペットショップが悪いと言っていたのだから、ペットショップが悪いのだと文句を言い続けました。検査結果が出たら教えて欲しいと言われ、やはり病気の疑いをペットショップも持っているのだと思い、次は絶対ここ以外のペットショップで購入しようと決めました。

本当に、ペットショップだけが悪いのでしょうか?

これまでの話は、本当にあった話を飼い主やペットショップ、動物病院が特定できないようにペットの種類を変え、少し事実ではないことを織り交ぜたものです。変な話ですが、似たような体験をされた方もいるのではないかと思います。なぜならば、このような話は決して少なくないからです。

この話を読んで、問題と思えるところにいくつも気がつかれたことでしょう。もし気が付かれていない方は、これから問題と思える点をいくつか挙げますので、それを読んで、Aさんがすべての原因をペットショップにあると信じ込んでいることについて、本当にそれでいいのかどうか考えてみてください。

なお、補足説明させていただくと、Aさんが購入したペットショップは管理のいいペットショップと言えます。Aさんが購入した子はペットショップに入荷してから3ヶ月強、店員さんたちが育てていた子でした。Aさんが購入した子といっしょに入荷した子が感染症の疑いを持ちながら亡くなったという話は入ってきていません(入ってきていないだけで亡くなった子がいないというわけではありません)。

Aさんが行かれた動物病院は、鳥の診療に関して評判の高い動物病院です。鳥を飼う知人からの情報によれば、かなり鳥に詳しい先生がいらっしゃるそうです。ただし、あまり大きな病院ではなく、待合室にはいろんな種類のペットが集まり、診察まで1時間以上待つのは当たり前だそうです。住居とは別に建っている動物病院で、夜間、動物病院に先生方が残ることは基本的にないそうです。