考えすぎずに質問しよう!
「もっと動物病院に質問していいんですよ」と言うと、「そう言われても何を質問したらいいのかわからない」と答えられる方がたまにいます。でも、私に質問できるのですから、動物病院にだって同じことを聞くことはできるんです。たぶんですけれど、「先生」と呼ばれる方に質問するときに身構えてしまう人って多いのではないでしょうか。「こんなこと聞いたら何も知らないと思われるんじゃないかしら」とか「こんなこと気になるなんておかしいと思われるんじゃないかしら」などと余計なことを考えてしまって、質問をためらってしまう人。そういう人だからきっと、私のような「同じ飼い主」に対しては質問をできるのではないかと思えるのです。
もしかしたら、獣医さんが「くだらないことを聞いたら許さん!」という雰囲気を漂わせているのかもしれません。でも、そういう獣医さんは少ないと思いますので、大部分は飼い主さんが気を使いすぎているのだと思います。相手を気遣うのは大切なことですが、そのためにペットの治療を長引かせてしまうことがあってはいけません。
「質問したら悪いかも」と思われる方は、こんな風に考えてみてください。『日々、何匹もの患者の治療に追われて忙しい獣医さんは、飼い主さんの気持ちを聞く機会はあまりないはずです。獣医さんにとって当たり前の理屈が、飼い主にとっては初めて聞くことだというのも忘れてしまうことだってあるはずです。そんな先生に、飼い主はどういうことが気になって、どんなことがわからないでいるのか、忘れないでいてもらうために私の質問は役立っている。私は、自分だけが疑問を解決するのではなく、先生のためにもなる質問をしている。』こんな風に考えると、質問はしやすくなるのではないかと思います。