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カルシウムの正しい与え方(2ページ目)

骨の成分として知られるカルシウム。取りすぎても足りなくてもペットに影響を及ぼします。カルシウムの正しい与え方について知り、ペットフードやおやつ選びに役立ててください。

執筆者:村田 亜衣

カルシウム不足で起きる問題

カルシウムが足りないと、骨の病気になってしまうことがあります。一番知られているのは「くる病」でしょう。

くる病とは、カルシウムが足りない場合や、カルシウムとリンの比率が悪かったり、ビタミンDが足りなかったりしてカルシウムが十分に吸収できない場合などに起きる骨の病気で、「ビタミンD欠乏症」と呼ばれることもあります。主な症状としては、骨の奇形や骨および間接の痛み、成長不良、歩行障害などがあります。痛みから、動きたがらなくなったペットの異常に気がついて、くる病がわかったという飼い主さんもいました。

私たち人間も、くる病にはなります。人間の場合、小児においては「くる病」、成人では「骨軟化症」と病名が変わるそうです(動物病院によっては、同じようにペットの年齢で病名を変えているところもあるようです)。

カルシウムの摂り過ぎで起きる問題

カルシウムの吸収にビタミンDを必要としないウサギに多くみられるのですが、カルシウムの取りすぎも問題を起こします。体内に吸収されたカルシウムは、骨や血液、内臓器官に送られるのですが、血液中のカルシウムは尿に排泄されるときに尿結石の原因になることがあります。また、内臓器官や動脈にカルシウムが付着(沈着)し、内臓疾患の原因になることもあります。

カルシウムは、不足しても過剰に摂り過ぎても、身体に悪影響をおよぼします。カルシウムによる影響だけでなく、カルシウムの過不足によるミネラルバランスの崩れなど、ほかの栄養素についても影響をおよぼします。

すべての食べ物で摂取量は考えましょう

カルシウムは、ペットフードだけでなく、おやつに含まれていることも多くあります。お気に入りのおやつに多くカルシウムが含まれていた場合、好きだからとそのおやつをたくさんあげていたら、それだけでカルシウムを与えすぎていることになってしまいます。おやつについても、成分を確認するようにしてください。

また、サプリメントを安易に使用しないでください。サプリメントを与えることが、常にペットにとっていい結果を及ぼすとは限りません。カルシウムが足りないと思われる症状(動きたがらなかったり、触られると痛がったりするなど)がみられるならば、動物病院で診てもらいましょう。フードの成分に不安があるならば、安心できるフードを選びましょう。

フードの成分表を見てもカルシウムの含有量やリンとの比率がわからない場合には、ペットフードメーカーのホームページを参照したり、メーカーに問い合わせたりするといいでしょう。時々行われるペット関連のイベントを利用し、メーカーの方に教えてもらうのもいいと思います。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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