小動物/小さなペット関連情報

カルシウムの正しい与え方

骨の成分として知られるカルシウム。取りすぎても足りなくてもペットに影響を及ぼします。カルシウムの正しい与え方について知り、ペットフードやおやつ選びに役立ててください。

執筆者:村田 亜衣

骨を作る栄養素として知られているカルシウムは、非常に大切な栄養素と言えます。カルシウムが足りなければくる病などの骨の病気になることがありますし、多く与えすぎれば関節の動きを悪くしてしまうこともあります。

カルシウムの与え方

意識してカルシウムを与えている人は少ないと思うのですが、ペレットタイプのペットフードには、カルシウムがほかの栄養素と組み合わせて含まれています。実はこの組み合わせがすごく大事なのです。

カルシウムは、リンといっしょに与えます。この2つの栄養素の組み合わせは、カルシウム1~2に対してリンが1、という 1~2:1 の比率で与えます。この比率が正しくないと、カルシウムが期待どおりの働きをしてくれません。

すべてのペットフードの成分表に書かれているわけではありませんが、ペットフードの成分表を確認するときに、カルシウムとリンについても、その比率を確認するようにしましょう。

カルシウムを摂取するのに必要なこと

カルシウムは、ビタミンDにより身体の組織に吸収されます。そのため、ビタミンDが足りないとカルシウムを十分に吸収することができず、カルシウム不足になります。ビタミンDは紫外線を浴びることにより体内で作られますので、日光浴などで紫外線を浴びせることも必要になります。

でも、多くの小さなペットは夜行性で、日光浴をする習慣を持ちません。それなのに日光浴をさせていいのだろうか?、と疑問を持たれる方もいらっしゃるでしょう。夜行性な小さなペットには、太陽光線を思いっきり浴びる日光浴は必要ではありません。カーテン越しや壁に反射した日光など、弱められた太陽光線を浴びさせてあげてください。

カルシウムのサプリメントを与えても、それだけではカルシウムを吸収することはできません。マグネシウムなどのリンと割合良く、かつ、ビタミンDもいっしょに与える必要があります。病気などでカルシウムを補う必要がある場合には、動物病院で処方してもらうか、与えるものと割合を教えてもらってから与えるといいでしょう。自分だけの判断でカルシウムのサプリメントを与えることは勧められません。

次のページでは、カルシウムの過不足で起きる問題について説明します。
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