ペットフードの開発
個人で始めるにはかなり大変な仕事ですが、「自分のペットに必要な栄養素を含みおいしく食べられるフードが欲しい」と思う飼い主は多いものですし、この熱意が強ければ、ペットフードを開発することもできると思います。個人で始めるほどの熱意はないけれどもペットフードの開発に興味のある方は、自分のペットに与えている信頼できるペットフードメーカーに就職することで、開発業務に携わることもできるのではないかと思います。ペットフードを開発するには、まずはそのフードを食べるペットについて調査する必要があります。そのペットが必要とする栄養素や栄養素の量(割合)を知らなければ、フードを作ることができないからです。また、ペットの食べやすい形や固さ、嗜好性なども調べる必要があるでしょう。
次に、ペットフードを作る材料と工場の手配が必要です。犬や猫のフードを作っているメーカーでは、ペットフードを作る工場の見学をさせてくださる会社もありますので、そういったところに見学にいき、工程を教えてもらうといいかもしれません。
実際にペットフードを作ったあとも、予定どおりの割合で栄養素が配合されているかどうか、ペットの嗜好性はどうか、長期間与えた場合のペットの体調はどうかなど、多くのことを調べる必要があります。ゼロから始めた場合には、希望するペットフードが作れるようになるまでに何年もかかるでしょう。
ペットフードの輸入
ハリネズミを飼っていた頃、私はアメリカからハリネズミフードを個人輸入していました。ハリネズミは名前に「ネズミ」とつきますがハムスターなどのげっ歯類ではなく、それほど顎は強くありません。それを知っているハリネズミのブリーダーさんたちが開発したフードでしたので、指でつぶすことができる柔らかさのあるハリネズミフードでした。このハリネズミフードの輸入販売を始めた会社がありました。これで便利になった、と思えるはずだったのですが、私は最後までハリネズミフードは個人輸入していました。なぜならば、日本の会社が扱っていたフードは固いペレットになっていたからです。
小さなペットたちのフードは、外国の方が種類が多く、信頼のおけるものもあります。それらを輸入し、販売しようと考えるのはいいアイデアだと思います。けれども、販売するわけですから、個人使用と違い、大量に輸入することになりますので、どう保管するかを考えないといけません。
先のハリネズミフードは、輸入販売を始めた会社が保管する際に脱酸素剤を使ったためにフードが固くなり、ハリネズミにとって食べやすい固さではなくなっていました。大量のフードを保管することを考えて脱酸素剤を入れることにしたのでしょうが、そのせいでこのフードの特徴の1つが失われたのです。
ペットフードの輸入を行う際には、保管方法を考えないといけません。また、輸入手段が空路なのか航路なのかで輸送にかかる費用と時間が変わります。ペットフードは賞味期限がありますし、暑さや寒さなどで品質に影響が出る場合もあります。輸送経路も考えないといけないでしょう。
ペットフードの販売
輸入と同じく、どう保管するかは考えないといけませんが、保管できる倉庫があるならば、ペットフードの販売は始めやすいペットビジネスでしょう。極端な話、オークションサイトを利用して販売することもできます。でも、できるだけペットフードの説明をしながら販売してください。ペットショップに並ぶペットフードには、ある程度の成分がパッケージに書かれています。けれども、あれで「十分にわかる」という人はまずいないでしょう。飼い主としては、もっと多くの情報を得てペットフードを選びたいはずです。
ペットフードの主成分だけでなく、含有成分の割合や特徴などを購入者に説明する紙の1枚でも貼ってあれば、それだけで飼い主はペットフードを選びやすくなります。自分自身がペットフードを選ぶことのある飼い主なのですから、自分が気になる部分を説明しながら販売することを考えるようにすれば、購入者を増やすアイデアが出てくると思います。
ペットフードは、飼い主だけに気になることの多い商品です。自分が安心してペットに与えられるフードはどんなフードなのかを考えれば、飼い主目線の人気商品や人気ショップを作ることも可能かもしれません。