小動物/小さなペット関連情報

小さなペットと暮らしたい!「はじめてシリーズ」No.9 モモンガと暮らそう!(2ページ目)

モモンガってどんな動物なの?一緒に暮らすときの注意点は?飼うのに必要な道具は?などなど、モモンガと暮らしたいと考えている人に知って欲しいモモンガ情報です。

執筆者:村田 亜衣

フクロモモンガのブリーディング

ベビー
ベビーのうちから馴らすととてもよく馴れます。
ブリーディングを目的のひとつとしてモモンガを飼う方もいらっしゃると思います。リス科のモモンガはブリーディングが難しいと言われていますが、フクロモモンガは難しくありません。 ここでは、フクロモモンガのブリーディングについて、我が家での経験を少し紹介したいと思います。

もともと群れで暮らす習性があり、1匹だけで飼い、飼い主が相手をする時間が取れない状態だと寂しさから活力を失い、死亡することもあるとまで言われるフクロモモンガ。1匹で飼う方が馴らしやすいのではありますが、世話をする時間があまり取れない場合には複数匹での飼育を勧めます。

複数匹で飼う場合、ブリーディングも目的とするならば、オスメスのペア、もしくはオス1匹にメス複数匹で飼うといいでしょう。ブリーディングを望まない場合にはメスを複数匹、もしくは去勢したオスとメスのペアがいいかと思います。去勢していないオス同士だと、命に関わるほどのケンカをする場合がありますので勧められません。

交配~出産~離乳までの期間

プラチナ
まだ目の開いていないベビーです。
フクロモモンガは1年中繁殖のできる動物です。交尾をしてから16日前後でお産。その後、4~6週程度でお腹のフクロからベビーが出てくるようになります。ベビーの離乳は1~4週くらい。離乳の頃にはもう交尾をしてしまうことがありますので、気をつけていないと3ヶ月毎にベビー出現となってしまいます。

フクロモモンガは1度のお産で平均2匹のベビーを産みます。2匹産んだ場合には、フクロから出てくる時期は早く、離乳の時期は長くなります。1匹の場合にはフクロから出てくる時期が遅く、離乳は早くなります。これは、身体が大きくなってしまってフクロからはみ出すようになって出てくるために時期がずれるのだと思われます。

フクロモモンガのお産は、5mmくらいのピンクのベビーを産み落とすところからスタートします。お母さんは自分のお腹を舐めてフクロまでの道筋をベビーに知らせ、ベビーはお母さんに導かれてフクロに入るのです。出産経験などにより個体差はあると思いますが、我が家のフクロモモンガのお産では、産み落としてからフクロに入るまで約1時間かかっていました。ものすごい重労働です。

子喰いは避けるべき行動です

人口保育
大変ですが人口保育をする可能性も考えておきましょう。
オス1匹にメス複数匹のハーレム状態で飼う場合、気をつけたいのが子喰いです。交尾やお産に気がつかなかったとしても、ベビーがフクロに入って1週間くらいするとお腹にグリーンピースくらいの丸いものが見えます。これはフクロの中にいるベビーです。ベビーがいることを発見したら、このお母さんだけ別のケージに移しましょう。

群れで暮らす動物に多く見られることなのですが、1匹のメスが子供を産むと他のメスがその子供を殺したり、食べてしまうことがあるのです。これは、自分の子孫を残すために他の子孫を減らす行動であり、なんら異常ではありません。

犬のように群れのメンバーに順位がある場合には、トップの順位にあるメスだけが子供を産むことができます。ゴリラなどサルの仲間では、権力を示すために弱い順位のメスの子供を殺すこともあると言います。すごく残酷に思えるでしょうが、これは自分の子孫を残すため、自分の地位・権力を知らしめるための、その動物種における正常な行動です。

しかし、ペットで飼う場合には子喰いは避けるべき行動です。ハーレム状態で飼うならば、安全を取ってベビーを発見したらそのメスはケージを分けましょう。ペアで飼う場合は、繁殖時期に注意が必要です。

多くの飼い主さんが、冬に子喰いを経験しています。果実を主食とするフクロモモンガにとって、冬は食料の少ない季節。その季節に子供を育てるというのは自分の生命をも脅かすことになりかねません。本能的にそれを知っているので、冬場は子供は育てず、自分のたんぱく源として食してしまうことがあるのです。もし、冬場にベビーが巣から落ちているのを目撃したら、巣に戻すのではなく人口保育に挑戦してください。その方が、ベビーの生存率が上がります。


-->>次のページでは、飼うのに必要なものと初期費用をあげてみました。
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