なりやすい病気
ハリネズミの病気を考えるとき、避けられない病気というのがあります。「WHS(Wobbly Hedgehog Syndrome)」です。WHSは、後ろ足からふらつき、歩けなくなってしまう病気で、遺伝やビタミンB1(チアミン)不足などが原因である可能性がある。と言われています。私の友人に何十匹とハリネズミを飼育してきている人がおりますが、彼は常に手作りフードで多量にミネラル・ビタミン類を与えているせいか今までWHSの症状が発症したことがありません。市販されているペレットは飼い主がハリネズミの食事を用意する時間を短縮させてはくれますが、100%信頼できるペレットが開発されていないうちは栄養補助剤も使う方がハリネズミの健康にはいいかもしれません。
ダニも多く見られる病気(外部寄生虫)ですが、これは購入時にすでについていることが多く、飼ってからなることはまれです。ダニは治療で除去することができるのですが、注意しなければならないのは動物病院選びです。
ハリネズミは決して多く飼われているポピュラーなペットではありません。それゆえに診療経験のある動物病院は少なく、動物病院に行っても適切な治療をしてもらえないこともあります。ハリネズミが健康なうちに、必ず動物病院は探しておいてください。動物病院を探すときには、めんどくさくても以下のようなことを行ってください。
- 電話でハリネズミを診てもらえるか確認する。
- 実際に動物病院に行って、ハリネズミの飼い方について教わり、動物病院の知識を確かめる。
- ハリネズミの患者を診た経験があるかも確認し、経験がある場合には症例について教えてもらう。
帰化動物としてのハリネズミ
残念なことに、逃がしてしまったり、捨てられたハリネズミというのがいます。そういったハリネズミの全てではありませんが、一部が野生下で生息するという帰化動物になってしまっています。帰化動物は、アライグマやタイワンリス、ミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)など今までにも多くありました。マングースのように人間の手で故意に持ち込まれ、帰化させられた動物もいます。これらの帰化動物に共通して言えることは、彼らにより日本古来の種(動物)の数が減ったり、私達の暮らしに問題が出て来ていることです。
本来、ハリネズミは日本には生息しない動物。それが生息するようになることで日本の生態系に変化が生じます。決してものすごく大きなものではないでしょう。でも、確実に変化しています。
ハリネズミに限った話ではありませんが、ペットを飼う場合には、決して逃がしたり捨てたりすることのないようにしてください。飼い主の保護下から出ることで、多くのペットは死に至り、生き延びれた子達も苦しい生活を強いられます。そして、帰化することで害獣扱いをされる可能性もあります。
ペットを守るのは飼い主であることを忘れないでください。
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