熱帯魚/熱帯魚の飼育器具・水槽・用品

照明・蛍光灯の選び方

水槽の照明器具の発達は、近年目覚しいものがあります。一般的な蛍光灯から、ハイスペックなメタルハライドランプまで色々と。好みや目的に応じて、複数の選択肢から選ぶことが可能です。

長谷川 秀樹

執筆者:長谷川 秀樹

熱帯魚ガイド

アクアリウムに用いられる照明


アクアリウムの照明には、水槽内を美しく見せることと、水草を健全に育成する目的がある。用途に応じて、必要なものを選択しよう。
照明には、水槽内を明るく照らし、魚を綺麗に見せること。また、水草の成長を促す、といった役割があります。照明がなくても、魚を飼うことは可能ですが、鑑賞するには不適です。観賞価値を高めるためにも、水草の光合成を促進させるためにも、照明器具は必需品です。

現在、もっとも一般的なのが蛍光灯。コストパフォーマンスに優れ、様々な製品が販売され選択肢が広いのが特徴です。蛍光管の種類も多く、好みの演色性のものを選ぶことができます。また、家庭用の一般的な蛍光管を利用できることも利点です。

最近ではLEDを用いた照明もいくつか製品化されており、低消費電力、低発熱、演色性、長寿命などの面から注目されています。今後、主流になっていく分野かも知れませんが、今現在、費用対効果に見合った製品はと問われると、まだまだ開発途上だと言わざるを得ません。

強光を必要とする水草の育成に、威力を発揮する。またデザイン的に優れた製品も多く、インテリア性を高める目的で使用されることも多い。
その他にも、ここ10年ほどで一般的になってきた感があるのが、メタルハライドランプ。強い光量を必要とする、水草水槽では重宝します。直進性の強い光のため、水の揺らぎを演出する目的や、インテリア性を高める目的でも利用されることもあります

観賞魚の世界に導入された当初と比べ、だいぶ安くなってきたものの、まだまだ照明器具としては高価な部類です。ただし、ランプの寿命が長く、光量に対して効率の良い照明なので、ランニングコストは多少低く抑えられます。

どんな照明器具を選べば良いか


やはり、蛍光灯の使用がもっとも一般的です。標準的なサイズの水槽であれば、横幅(30cm、45cm、60cm、90cm、120cm)にあわせた蛍光灯が製品化されています。それらを利用するのが良いでしょう。それ以外のサイズでは、水槽の横幅に対し、蛍光灯の横幅を微調整できるものや、複数の蛍光灯を組み合わせて使用します。

熱帯魚の飼育がメインであれば、

20Wの蛍光管が2本使用された、蛍光灯器具。昔から使われる、もっとも一般的な灯具だ。
60cm 20w×2灯
90cm 32w×2灯(30w×2灯)
120cm 20w×4灯

が適当です。この位の明るさがあれば、丈夫な水草であれば育てることも可能です。鑑賞面でも、特に暗く感じることはありません。

水草の育成をメインとするならば、この倍程度の光が必要になります。別途、水草水槽の基礎知識 [第3回]照明と二酸化炭素で、必要な照明量の求め方について記事にしていますので、そちらを参考にしてください。


色々な蛍光灯


蛍光灯にもいくつかの種類があります。広く普及しているのが、グロー球が付いたスターター型。一般的な蛍光灯は、まずこの方式です。

そして、より高効率なのがインバーター式。同じ消費電力(ワット数)でも、より明るいのが特徴です。点灯時のタイムラグもなく、高周波で作動するのでチラツキがないのも特徴です。こちらの製品であれば、インバーターであることをうたってあり、何よりも高価です。程度の違いなので、予算に合わせて選択すれば良いでしょう。

機能的な部分でも、最初からリフトアップ(かさ上げ)できる製品があります。これは、夏場の水温上昇時に、熱を逃がす目的やその隙間から風を送るための機能です。また外部式フィルターを利用した場合、給排水パイプの配管が行いやすくなるメリットもあります。

その他にも吊り下げタイプやアーム型のものも製品化されています。光量以外の部分は、使い勝手であったり、デザインの問題です。予算と好みのデザインで、選択すればよいです。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

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