▼じゃあ、どうする?
どうする?と言われても答は決まっています。
「日光浴をさせましょう」
太陽の光は何よりも「タダ」ですから...
でも、私たちにも人間としての社会生活がありますから、常に日光浴をさせることができるとは限りません。
そこで、補助的に使うのがUV-Bを放射することができる「爬虫類専用ライト」です。
紫外線が必要ならば、紫外線だけを放射するライトの方がよさそうに感じますが、必ずしもそうではありません。例えば最も有名な紫外線ライトである「ブラックライト」は、主に爬虫類飼育に必要なUV-BではなくUV-Aを強く放射しています。
また、仮にUV-Bのみを強く放射しているライトがあったとしても「色」が自然の光とは異なりますので、生き物たちが落ち着かない可能性があります。人間だってそうですよね?黄色一色の部屋なんかで長い時間生活できないですよね。
「爬虫類専用ライト」は色も自然の光と近いので、あくまで「太陽の光の補助」としては優れているのです。
専用のライトは爬虫類を扱っているペットショップなどで販売されていますが、具体的には以下のような商品があります。商品名の後の数字はUV-Bの%です。もちろん大きいほどUV-Bの量が多いです。
・トルーライト、スパイラルライト(DURO TEST)
・レプティサン2.0、5.0(ZOO MED)
・レプティグロー 2.0、5.0、8.0(EXO TERRA)
・ビバリウムグローパワー、ソフト(ポゴナクラブ)
一概にどれがいいか、というのは言えません。ケージのサイズや飼育する種類を考慮してショップで相談するといいでしょう。
ただし!普通の蛍光灯と同じような感覚で購入しようとすると、その値段の違いに腰が抜けるかもしれませんので、ご注意を。
その他にも光が強く、太陽光に近い「メタルハライドランプ」も最近は爬虫類専用ものが販売されるようになり、価格的にも求めやすくなってきているようです。光が強いのでホットスポットと兼用で使えるのもありがたいですね。
▼専用ライトの使い方
爬虫類専用ライトの使い方はいたって簡単で鑑賞魚用の蛍光灯スタンドにつけて使うだけです。ただし、紫外線をより反射させるためにアルミ箔を反射板に利用するとよいでしょう。
ただし、必要な紫外線でも極端に強かったりしては悪影響を及ぼしますので、設置する距離を調節したり、タイマーと連動させて照射時間を調整しましょう。特に温帯性種の場合は日照時間によって季節を感じ、繁殖のスィッチをオン・オフしますのでその季節ごとの日照時間にあわせる必要があります。
また紫外線はガラスなどによって吸収されてしまいますので、観賞魚のようにガラス蓋の上に照明を乗せても意味がありません。直接光があたるようにします。
▼太陽に勝る照明なし!!
最初にも言ったように、
「太陽光に勝る照明無し!!」
です。できる限り直射日光のもと日光浴をさせたいです。
ただし、日光浴も注意しなくてはいけません。初夏から夏にかけての直射日光は強烈なものがあります。ちょっと油断すると、わずか数分でも熱射病で死なせてしまうことがあります。日光浴をさせる時は、
・広いケージ
・日陰を作る
・シェルターを用意する
・水入れを忘れない
そして、できる限り飼育者が見張りをして行いましょう。
毎年、日光浴による熱死事故が絶えません。実は私も、何回かそれで死なせたことがありますので...
また、ガラス越しでは日光浴は無意味とも言われますが、いくらガラス越しとは言え、太陽光のパワーは絶大です。室内にケージを置く場合、レースのカーテン越しの太陽光が入るような場所にケージを置くのも、とても有効です。
長々と爬虫類飼育の照明器具に関して紫外線を中心に解説しましたが、とにかくわからないことが多いのも事実です。
飼育している爬虫類をよく観察して、ご機嫌を伺いながら、最も適切な照明のあり方を研究しましょう!!
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YIL
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※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。