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『プレイズタッチ』のルーティン その2

第1回目の「プレイズタッチ」の記事では、“大好き!”のルーティンをご紹介しましたが、今回は“おはよう”のルーティンです。気分も体もリフレッシュ!朝の挨拶をするように、一日の始まりにお勧めのタッチです。

大塚 良重

執筆者:大塚 良重

犬ガイド

リフレッシュ効果のある、元気が出てくるタッチ

ドッグウィスパラー山田りこさん
『プレイズタッチ』には、「大好きだよ」という想いを込めた、愛のメッセージが何より大切、と山田さん。
お待たせしました。『プレイズタッチ』の第2回目。第1回目では、山田さんに“大好き!”のルーティンを教えて頂きましたが、今回は“おはよう!”のルーティンです。

これは一言で言うと、「体や気持ちをリフレッシュさせる効果のある、元気が出てくるタッチ」ということになります。そもそもタッチというものには、体の循環をよくさせたり、身体意識を向上させたり、気持ちに働きかけたりと、心身のバランスを整える効果があるわけですが、この“おはよう!”のルーティンにはそれぞれの効果を持つタッチがもちろん含まれています。


=Index=
・シニア犬、そして特別なシーンの前には特にお勧め!
・ストローク
・交差ストローク
・レインドロップ~スノーフレーク
・アップリフティング

シニア犬には特にお勧め!

山田さんの愛犬Cha-Chaちゃん、ボーダー・コリー、6歳、♀)
今回モデルを務めてくれたのは、Cha-Chaちゃん。山田さんにタッチをしてもらっている間は、本当に気持ちよさそう。
「シニアになると若い頃に比べて体の機能がうまく働かなくなり、気持ち的にも元気が薄れがちです。ちょっとした段差につまづいたりと、自分自身の体を動かすという意識、つまり身体意識も低下してきます。実は、視覚に頼らず、自分の体の隅々まで“意識する”(=プロプリオセプション)ということはとても大切なことなのです。スウェーデンでは、人間の認知症のケアとして、足の指先までその輪郭をしっかりと意識させるんですよ。これは犬であっても同じことなんです」(山田さん)

タッチの多くは、非日常的な軽い皮膚の動きが神経細胞を通して脳に刺激を与えるとされます。こうした、日頃はなかなか体験しないタッチの動きが、体全体に意識を向けることにつながるわけです。

加齢すればするごとに、その時点でのその子なりの健康状態を如何に維持するかということは、近年注目されているアンチエイジングの考え方から言ってもとても大切なこと。少しでも健やかなシニアライフを送らせてあげたいと思うのであれば、この“おはよう!”のルーティンは有効なツールとなり得るということです。

スポーツやドッグショーの前などにも

そして、この“おはよう!”のルーティン、リフレッシュ効果があるということは、交感神経を優位に働かせる、覚醒的なタッチということでもあります。ですから、アジリティーやディスクなどスポーツをやる前にも、また、これからドッグショーに出るという時など、何か特別なシーンの前にするタッチとしてもお勧めだそうです。

言ってみれば、体のバイオリズムに合わせて施術することもできるし、そのリズムを作り上げることもできるタッチである、ということ。

朝起きてからの挨拶代わりに、なんだかちょっと元気がなさそうに見える……なんていう時にも、気軽にできるタッチです。散歩の途中、公園のベンチに座ってのんびりするのもいいですが、たった3分でできる『プレイズタッチ』。その短い時間、ほんの少しだけ愛犬に対する意識を持って接することで、健康維持と、互いの気持ちを通じさせることができるなら、やってみたくなりますよね。

では、その“おはよう!”のルーティン、実際のやり方は? それについては、次のページで山田さんに指導して頂きましょう。
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