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犬のフィギュア作家 伝陽一郎さん(3ページ目)

『犬に関わるお仕事拝見シリーズ』第一回目は、犬のフィギュア作家として知られる『DENS CRAFT』の伝陽一郎さんにお話を伺います。犬好きを魅了する作品制作の秘密はどこにあるのでしょう?

大塚 良重

大塚 良重

犬 ガイド

犬専門ライター歴25年以上。1頭の犬との出会いが人生を変える。愛犬への感謝を胸に、ライターへと転身した後、犬専門月刊誌や新聞での連載や、取材記事、書籍、一般雑誌、web等で執筆。特に犬の介護、シニア犬、ペットロスはライフワークテーマで、「犬と人との関係」に最もアンテナが動く。信条は、“犬こそソウルメイト”。

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Babsちゃんがモデルとなった作品

“ISUINUシリーズ”
一連のソファの犬シリーズは、『Babs’ Life(バブズライフ)』の原点となっている。
初めて他のイラストレーターさんらとグループ展を開催した時に、Babsちゃんがモデルとなった作品が登場します。これは連作の形をとっており、一脚のソファを舞台にBabsちゃんの日常の何気ない姿を描いたもの。普段見慣れたシチュエーションなだけに、たちまち犬好き達の共感を呼び、大人気となりました。

やがてこの『Babs’ Life(バブズライフ)』シリーズは、『How To Sleep 犬的正しい寝方の研究』(小峰書店)と題して絵本として店頭に並ぶこととなりました。因みに、この作品は東京コンテンツマーケット2006において、描写・技術・創造性共に好評価を得て、TCMアワード静止画部門を受賞しています。

作品のコンセプト

“WAIT!シリーズ”
みんな目が真剣(笑)。思わずいろんな犬種を集めたくなってしまう。
伝さんが作るフィギュアの素材は、スーパースカルピーというプラスチック粘土。常温では固まることがなく、オーブントースターで焼くことによって固まるそうです。その型を取ることによって、複製が可能になるわけです。複製品の素材はレジンキャスト。原型とは違い、多少の強度があるので、落としても割れにくいのだとか。そうした無機質な物から、どうしてこうも生き生きとした作品が生まれるのか不思議です。

「寝ていてハッとアイデアを思いつくことがあるんですよ」、と伝さん。そのまますぐに制作に入るというのは、さすが芸術家。

「ちゃんとラフを固めてから作ればいいのにと言うんですが、思いついた時に作る方が性に合っているようです(笑)」(さべあさん)

そんな伝さんの作品制作におけるコンセプトは、「犬の飼い主ならではの視点と発想で、犬の何気ない日常のワン・シチュエーションをすくい取り、形にしていく」こと。そして、「犬を飼っている人達に共感してもらえるような、同じ空気を吸い、今の時代を生きている犬達を作りたい」ということ。

伝さんの中に生まれたイメージは、そうした想いを通して、命ある作品へと生まれ変わっていくのです。

次ページでは、今後の展望などお話頂きます。
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