愛犬の普段の表情や行動、また自分の行動や状況などを思い出しながら以下の質問(近い方を選択)に答えてみてください。シニア犬の場合は、これまでのことを思い出して答えてみてください。

愛犬との生活、10の質問

幸せ

愛犬にとっての幸せとは何だろう?:(c)daj/amanaimages

1.愛犬の名前を呼んだ時
A)目を輝かせてあなたのほうを見る、または駆け寄ってくる。
B)一応あなたのほうを見るが、耳が後ろに倒れていたり、体が硬くなっていたり、または視線を合わせようとしない。

2.「スワレ」「フセ」などのコマンドを与えた時
A)嬉々としてコマンドに従う。
B)動作が遅い。目がしょぼしょぼしていて遠くを見るような活気のない目つきながら、一応コマンドには応える。

3.愛犬が一緒に遊べる友達犬
A)遊べる友達犬がいる。
B)遊べる友達犬はいない。

4.散歩やお出かけ
A)散歩は頻繁に出かける。なおかつ、走ったり遊んだりできるよう心がけている。旅行やドライブにもチャンスがあれば出かける。
B)散歩はまちまち、あまり行かない、行っても距離や時間が短い。旅行やドライブには行かない、行っても愛犬は留守番をさせるのみ。

5.食事
A)愛犬の健康を考えた手作り食、または内容を吟味したフードを使用している。
B)こだわりはない、とにかく安ければいい。

6.グルーミングや健康チェック
A)できる限り自分で手入れをする。清潔を心がけ、皮膚の状態はもちろん、健康チェックは欠かさない。
B)自分ではできない、いつもサロンに頼む。気がつくと毛玉だらけになっており、サロンや動物病院などで皮膚や体の異常を指摘されて初めて気づくことが多い。

7.愛犬の寝場所
A)ゆったり動けるだけのスペースは確保してあり、ベッドや敷物、トイレなどはまめに掃除洗濯をする。
B)ぎりぎり動けるだけのスペースしかない。あまり掃除はしない。

8.生活スペース
A)愛犬用のスペースや、愛犬は入れない場所、時間帯などを設けている。
B)どこでも自由にさせている。

9.留守番
A)連れて行けるところにはなるべく一緒に連れて行くようにし、留守番をさせる際には留守中のことにも気を配っている。
B)留守番をさせることが多く、愛犬と接触する時間が少ない。

10.犬のことについて
A)犬と暮らす以上、犬がどういう動物なのか知る努力をしている。
B)勉強するのも億劫であり、時間もなく、これといった勉強はしていない。

頑張り過ぎるのも逆に窮屈

「A」が9~10個=愛犬の幸せ度★★★★★
「A」が6~8個=愛犬の幸せ度★★★★
「A」が5個以下=愛犬の幸せ度★★

1~2
「うちのコはよく言うことを聞いてくれるの」とおっしゃるオーナーさんの愛犬でも、中には目をしょぼつかせ、遠くを見るような、覇気のない目つきで要求に応えている様子が見られることもあります。同時に、体が硬くなっている、耳が倒れている、動作が遅いというような様子も見られた場合には、オーナーさんの言い方(コマンドの出し方)や態度、または環境など、犬にとって何らかのストレスが存在するのかもしれません。基本的に、しつけはもちろん、食事や健康など諸々の面において、“いいケア”を受けている犬は目の輝きが違うとガイドは思っています。 

3~4
一緒に遊べる友達犬がいるということは、犬としての自然な動きができるのはもちろん、社会化にもつながります。場合によっては、遊びがエスカレートするとお互いにヒートアップし、思わぬトラブルへと発展してしまうこともあるので、様子を見ながら時々クールダウンさせてあげるのがいいでしょう。どうしても他の犬が苦手なコの場合は、無理に慣らせようとすると、かえってトラウマやトラブルを呼ぶこともあり、敢えて接触は避けるというのも1つの考え方です。また、お出かけも社会化の一環になりますし、愛犬のしつけ度を再チェックできるチャンスにもなります。いつもとは違う愛犬の姿を目にすることができるかもしれません。

5~6
これがいいと思うフードで一生を過ごさせることも1つの考え方であり、状況によってはそのほうがいい場合もありますが、入院時や災害時、年をとった時のことなども考え、犬にとって安全な範囲でいろいろな食材、フードに慣らしておくのがいいだろうとガイドは考えています。被毛の手入れは愛犬とのコミュニケーションにもなり、体の異変に早く気づくこともできるので、オーナー自らの手でやるのが理想。特に長毛で毛の分厚い犬種では、皮膚の異常や体表のしこりなどに気づきにくい傾向にあるため(首周りやお尻、耳の根元、胸から脇の下など)、毛の根元までしっかりチェックしたいものです。被毛の手触りや皮膚の張りなど、オーナーだからこそわかりえることはたくさんあります。

7~9
約50年前にイギリスで生まれた『アニマル・ウェルフェア(Animal Welfare)』は、「飢えと渇きからの自由」「痛みやケガ、病気からの自由」「不快からの自由」「恐れや不安からの自由」「動物としての基本的な行動、自然な行動がとれる自由」という5つの自由が動物にも保証されるべきであるという理念の基に成り立っています。当初は家畜動物を対象とするものでしたが、現在ではペット動物にも適用されると考えられており、狭過ぎたり、不衛生であったりする居住場所は犬にとってストレスになることがあります。また、トイレトレーニングを失敗する原因の1つとして、ベッドとトイレがあまりに近過ぎるという場合もあります。その他、特にしつけが完成していない時点において、犬をフリーにさせ過ぎていると、逆に(教えたい)物事を覚えるタイミングを逸することがあるのでご注意ください。要は、遊ばせる時は遊ばせるというふうにオーナーが犬の行動をコントロールし、メリハリのある生活を心がけるということです。

10
勉強と考えると堅苦しくもなりますが、犬はどういう動物なのかということを知ればこそ、犬との生活がスムースにもなり、楽しくなるのも確かです。ただ、近年ガイドが感じるのは、一生懸命になり過ぎている、のめり込み過ぎている人がまま目立つということ。一生懸命になるのはいいのですが、なればなるほど、愛犬が天寿を全うした時にひどいペットロス状態に陥り、自分を見失ってしまう可能性も高くなると思えます。これは自身の経験からも感じることです。人が犬と暮らす時、自分の人生には足りない何かを愛犬に求めるのかもしれません。であれば、愛犬との生活から得る幸せの一方で、愛犬を失った喪失感もより大きく深くなることでしょう。ここである犬好きのイタリア人の、「失礼ながら、日本人の犬の飼い方を見ていると、犬を犬として扱っていないように思える。犬として扱ってあげてこそ、彼らは幸せなのではないだろうか」という言葉を思い出します。少なくとも、私たちが“幸せ”と感じることを独りよがりに愛犬に押しつけることは、彼らにとってほんとうに幸せになるのだろうか?と考えてあげることは必要なのではないでしょうか。


人間同様、犬も何をもって幸せかというのは一口に語ることはできず、犬それぞれでしょう。よって、これらはガイドが独自に考える指標あり、すべてに通じるというわけでもないということはご承知おきください。軽い気持ちでお読みいただき、愛犬との生活について考えるきっかけにでもなれば幸いです。

犬の1年というのは人間に比べて早く過ぎるものです(参考「犬の年齢の数え方と寿命」)。のんびりしていればしつけの適期を逃し、困った癖を助長してしまうこともあるでしょうし、早期に治療を始めなかったために病気が進行し、治すのが困難になることもあるでしょう。また、愛犬との絆は日々の積み重ねによってつくられるものです。どうぞ愛犬との時間を大切にお過ごしください。そして、新たな年がオーナーさん、ご愛犬共により幸多きものになるよう願っております。ご愛犬の瞳がいつも輝きをもってあなたを見つめていますように。