/犬関連情報

筒井紀博さんの犬と住む家(2ページ目)

気鋭の建築家・筒井紀博さんが中野に建てた犬と住む家を見せていただきました。2頭のラブラドール親子とご夫婦が暮らされるこの家は、犬と人とがそれぞれの快適さを共有しながら暮らせる工夫がいっぱい!

執筆者:坂本 光里

自然の中にいるのと同じ気分で

通用口から2階へと続く階段を上ると、その中途に数段低い形でワークルームがあります。ここは蔵書とともにパソコンが並べられ、落ち着いた環境でちょっとした仕事に取り組めるようなコーナー。

img2
壁面が書棚になった素敵な書斎、ガラスの間仕切りがある

img2
空から光がこぼれ落ちてくる大空間、天井が高い!

ワークルームの先は2階のリビングと、さらに一続きになった屋上階ですが、いきなりパアッと視界が広がった感じがします。南東に向けて大きく開かれた窓は折れ戸で全面開くことができ、それがその先にあるデッキテラスとこの空間をひとつにしています。視界良好!

img2
ハイサイドライトから見える雲、室内にいながら自然を感じる

しかも、ここには屋上の一部までが見えるハイサイドライトがあって、そこからも陽光がこぼれ落ちてきます。ここにいれば、サンディー&バランタンもほとんど大自然の中にいるのと同じような気分が味わえそう。

この階には、リビングを中心にキッチン、主寝室および予備の個室がありますが、犬OKとそうでない場所との線引きは明確にするとのご主人の言葉どおり、これらの部屋にはそれぞれ引き戸があって、犬たちが自由に出入りできないようになっています。だけど、こんな素敵な大空間が自分たちの居場所なのですから、かれらに不満があろうはずがありません。

img2
日の差し込むテラスでくつろぐサンディー&バランタン親子

犬のための動線をつくる

img2
玄関から直接テラスに繋がる内階段を上る犬たち

デッキテラスに立って見ると、目の前が江古田公園。今は葉っぱの落ちてしまった木々もやがて芽を吹き、春にはあざやかな緑をこの家に提供してくれることでしょう。
そしてじつはこのテラス、下の道路まで出られる階段と正門に繋がっていて、外からのお客さんを迎える表玄関と一続きでもあるんです!
「テラスからも直接散歩に出られるようにしました。外階段からエントランス、テラスへと続く床はすべて木で統一しました。これは人と犬たちとの導線という意味でもあるんです。イメージとしては、正門から屋上のデッキテラスまでが一続きであるという感じです」(筒井さん)
ちなみに外階段とテラスはウリン、リビングの床はチークの無垢材、塗料は自然素材のプラネットカラーを使われたとか。犬たちの健康を考えての配慮もしっかりなされていました。

屋上のペントハウス、鋭角的なデザインが美しい さらに屋上には、小さなデッキスペースのほか、深さ30センチ程度の浅い水場が設けられています。ここではホテイアオイやハスなどの水草を育てて小さな池のある庭にされるそうです。いいですねー。犬たちをまじえて水場のテラスで午後のお茶を楽しむ日もそう遠くはないことでしょう。

「ラブラドールはルーラルドッグといって郊外の犬ですから、走ったり泳いだりするのが大好きな犬種。本来、かれらにとって都会暮らしはちょっと窮屈だと思うんですよ。なので、できるだけかれらのエリアを確保してあげて、その中では自由に暮らさせてあげたいと思っています」(ご主人)

ここからの視界はまるで森の中の一軒家の印象 サンディーはバランタン以外に7頭の子どもを生みましたが、その子たちはいま都内や近県で健やかに暮らしているとのこと。近い将来、この家にふたたび親子が揃って、わんわんパーティを開く計画もあるそうです。



設計監理:筒井紀博/筒井紀博空間工房
構造設計:G.design
施 工 :栄伸建設株式会社

敷地面積:133.84m2(40.49坪)
建築面積:80.28m2(24.28坪)
延床面積:138.81m2(42.00坪)
構  造:鉄骨造+一部RC造・地上2階建て

筒井さんの他の作品は↓
猫と暮らす華門楽家

img2
img2
【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でペット用品を見るAmazon で犬用のペットグッズを見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※ペットは、種類や体格(体重、サイズ、成長)などにより個体差があります。記事内容は全ての個体へ一様に当てはまるわけではありません。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます