マイ箸選びのポイント
林野庁の発表によると、1年間に消費される割り箸は約250億膳。これに対して「使い捨てはもったいない」と、自分用の箸「マイ箸」を持つ人が増えています。現在、たくさんのマイ箸が出回っているのですが、長く愛用できる箸のポイントは「持ち運びに便利」で「愛着がわく素材やデザイン」であること。そこで今回は、持ち運びに便利な組み立て式で、ストーリーのあるマイ箸を厳選して紹介します。
海外からも評価が高いスノーピークの和武器
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「和武器」2,520円(C)スノーピーク |
最初に紹介したいのは、1958年創業の日本が誇るアウトドアメーカー、スノーピークの「和武器」。スノーピークは開発から販売、その後の品質改善まで、すべてのプロセスで仮説、検証を徹底しておこなうことで、使いやすくて長持ちする製品を作り続けています。海外からの評価も高く、アメリカのアウトドア雑誌などで賞を受賞しています。
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木製の部分を乾かしてからステンレス部分に収納すれば、衛生的に管理できます。 |
そのスノーピークの携帯箸「和武器」は、アウトドアでの持ち運びのしやすさを徹底的に追及しています。11.8cmの中空ステンレスグリップの中に木製の先端部を入れ、それをさらに首ひものついたケースに入れることができるので、コンパクトにまとまり、組み立ても簡単です。箸の重さも28gと、比較的軽め。さらに、環境意識の高いスノーピークの環境への気遣いが感じられるのが、木の部分の材料。バットを作る際にできる端材や折れたバットの木を再利用して作られています。ガイドはこの箸を3年以上使い続けていますが、とても使いやすく、愛してやまない一品です。
ハチドリ×和武器のコラボ商品
スノーピークは、他のエコな企業とコラボ商品も作っています。その一つが『森のお守り』という名前で、ハチドリのマークの入った携帯箸。このハチドリですが、南米エクアドルの先住民族に伝わるハチドリの話の主人公です。知っている方もいるかもしれませんが、ここでちょっと紹介します。
森が燃えていました
森の生きものたちは われ先にと 逃げていきました
でもクリキンディという名の
ハチドリだけは いったりきたり
口ばしで水のしずくを一滴ずつ運んでは
火の上に落としていきます
動物たちがそれを見て
「そんなことをして いったい何になるんだ」
といって笑います
クリキンディはこう答えました
「私は、私にできることをしているだけ」出典:『ハチドリのひとしずく』光文社刊 |
箸にはBe a Change Agent!(変化の担い手になろう!)という言葉が入っています。(c)gram design |
この話は2006年からじわじわと広まり、今も多くの人の共感を呼び、大切にされています。この箸を持ったら「この絵、なに?」というところから、自然にハチドリの物語の話ができ、ハチドリの輪が広がりますよね。何より、この絵とストーリーに心がなごみます。ハチドリについては
ボランティアガイドのページ「いま、静かなブーム!ハチドリのひとしずく」 に詳しく書かれているので、興味のある方はそちらを読んでください。