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試験結果から見る東大受験、傾向と対策(2ページ目)

東大合格に対して必要な勉強方法とはいったいどんなものだろう。今年行われた受験の傾向から、いまからとるべき東大入試の傾向と対策を紹介していきます。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

東大英語の傾向と対策

東大英語の傾向は、一つひとつの分量が多いという点。120分で問題が5問ある。

1、要約問題、読解問題
2、自由英作文
3、ヒアリング
4、誤文訂正、下線部訳
5、長文読解問題

このように幅広く出題される。すべてを完璧に解答しようとせず、出来る問題から解いていくのがポイント。長文読解は、段落ごとに何を書いているのかというテーマを捉えて読んでいこう。

自由英作文は日頃から日記を英語で書く、また友人と英語でメールをするなど、日常的に書く訓練が必要となる。ヒアリングも毎日聞くようにしよう。誤文訂正は問題がほぼ決まっているので、問題集を一冊程度解いておけばよいだろう。

前半はそれほど意識しないでいいが、後半に入ったら時間を意識した解答が必要だ。解答するときに必ず時間を計ることで、プレッシャーを自分に与えて解答する。高校の授業もうまく生かして、受験勉強と切り離さないで対策を練っていこう。

東大数学の傾向と対策

2008年文科前期の場合、100分で4問。

1、微分、積分
2、確率
3、図形と式
4、数列、整数

全般的に処理能力問題が多く出題されている。問題としては標準的な内容で、完答できる受験生もいる。オーソドックスな出題スタイルで、難問奇問はない。学校の授業を中心に行い、計算能力を上げる練習も並行して行っておこう。もちろん数学でも、英語同様時間を意識した練習が必要となる。

2008年理科前期の場合、問題は150分で6問あり、当然だが文系よりかなり難しくなっている。

1、図形と式、数列
2、確率
3、空間図形、体積、積分
4、図形と式、微分
5、整数
6、図形と式、面積、微分

より論理的思考能力を問う傾向が強まるといってもよいだろう。時間がかなり厳しいので、出来る問題を見抜く目も必要だ。やや易しい、また標準的と考えられる問題は完答できるように。対策として教科書準拠の標準的な問題集からはじめ、レベルの高い「チャート式」や「大学への数学」を使っている受験生も多い。

東大国語の傾向と対策

2008年文科前期の場合、問題は150分で4問ある。

1、現代文(評論)
2、古文(説話)
3、漢文
4、現代文(評論)

問題はすべて例年同様、悪問と呼ばれる類のものはない。学校の授業を基本にして、受験対策を組み立てることが可能だ。

東大理科の場合は100分で3問となり、「1、現代文(評論)」「2、古文(説話)」「3、漢文」は文科と共通となっている。理系志望の受験生は国語で失敗することが多い。論理的思考は数学で慣れているので対策をすればまず問題ないと思うが、侮らないように。


その他の教科も難問奇問はなく、すべて教科書の延長線上にある。まずは学校での教科書レベルの習熟は問題なくしておこう。併用して問題集も必ず行うこと。各予備校が実施している模試で弱点確認もオススメだ。現時点で合格できるかどうかを判定しているのではないので、弱点補強に模試を効果的に使ってほしい。

一年という時間のスパンで東大や他難関大に合格できる悩む前に、まず実行することが大切だろう。継続的にやる気を維持し、悲願を達成してほしい。



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