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できる生徒とできない生徒の圧倒的差とは?(2ページ目)

「できる生徒」と「できない生徒」の差は、いったいどこにあるのだろうか? 先天的なものですべて決まってしまうのだろうか? 現場から見てわかるその差と解決方法をご紹介します。

吉田 敦彦

執筆者:吉田 敦彦

学習・受験ガイド

のび太を作る3条件

賛否両論ありますが、受験中にする恋愛は、現場から見てオススメできません。優先順位を考えましょう
■のび太の第1条件:完全主義者である
できない生徒に多く見られる、生活や習慣上の特性を見るとあることに気づきます。それは、できない生徒は「完全主義者」だということです。簡単に言えば、きっちりとしたいという願望が強すぎるといえるでしょう。きっちりとしたいから忘れるのが怖い、だから復習をやりすぎてしまう。すると、単語帳などが先に進めなくなるわけです。

部屋が汚いのも同じような理由からです。完全に掃除をしたいが、それは大変なのでできない。だからこのままにしておこうとなります。時間をうまく使うということができないので、1教科に時間がかかりすぎてしまい、他教科の勉強が疎かになってしまいます。当然徹夜とかになってしまい、睡眠不足になり、朝御飯が食べられない。学校でもずっと眠たい状態が続きます。

■のび太の第2条件:夢ばかり見ている
もちろん、夢を持つのは悪いことではありません。ただ現実を直視した上で夢の実行を考えるべきものなのに、ありえない夢ばかり見ていて、そのために現実逃避することがいけないのです。もっといい参考書があるのではないかと思い、買いすぎるのもそれにあたります。意見が分かれますがもっとズバリ厳しいことを言ってしまうと、塾などをすぐ変えてしまったり、大事なときほど恋愛をしてしまうのも現実逃避と同じです。

この傾向を持つ生徒は、実力をはるかに超える大学を志望したりもします。なぜかというと、身近なレベルの大学を落ちるとショックが大きいので、落ちて当たり前の難関大学を受けて現実逃避しているのです。夢の道具があって、簡単に単語が覚えられるとか、スラスラ問題が解けるようになる。そんなことは絶対にありません。

■のび太の第3条件:今に生きていない
夢ばかり見ていると、どうしても現実を捉えられなくなるもの。過ぎ去った時間を後悔し、まだ来ていない未来に恐怖ばかり抱くことになってしまいます。中間や期末テストが終わったときは深く反省していても、気がついたら再びテストの前日。世界史の教科書をめくりながらテスト範囲の量におののき、「できない……」とつぶやいているわけです。実際の話、このような生徒は「どうしたらいいでしょうか……」「入試、怖くて仕方ないんです……」とよく相談に来ます。男の生徒で泣き出す生徒もいるぐらいなんです。嘘かと思うかもしれませんが、本当の話です。

のび太を作る環境

のび太を作るものは、

・まず自分自身
・次に家庭
・最後に学校

です。

のび太的な生徒(自分自身)はまず、自分で「次の模試で志望校のB判定を取るぞ!」といった高い目標を持ちます。しかし、努力もしていないので、なかなかそのような目標はかないません。そして、「どうせダメなんだ……」という経験を積み重ねていきます。「否定的な強化」といえるでしょう。そのうち、模試を受けなくなったり、現実からの逃避を始めます。

また、親(家庭)も過大な期待をかけすぎ、子供に暗黙のプレッシャーを与えてしまうことが多いといえます。不思議なことに「きっちりとしなさい!」という言葉を使う親は、たいていできない生徒の親です。驚くべきことにできる生徒の親はむしろ反対に、「早く寝なさい」など、体を気にしたり、生徒自身を気遣う傾向にあります。

次に、学校も問題がある場合が多いです。生徒に「できる」「できない」という先入観を最初から持ってしまい、生徒の成長を妨げてしまうケースがなんと多いことか! どんなに成績が悪くても、生徒の能力を信じることがいかに大切かは、予備校で多くの生徒を教えてきて、身をもって体験しています。

>>のび太からできる生徒になるには?>>
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