寺・神社/鎌倉の寺・神社

仏像との出会いを求め、夏の鎌倉徹底歩き(3ページ目)

一般に、鎌倉には、奈良や京都ほど見ごたえのある仏像は少ないとされますが、今回は、その定説を覆すべく、鎌倉を徹底的に歩いてよい仏像を探してみました。鎌倉国宝館とグルメ情報もお見逃しなく。

吉田 さらさ

執筆者:吉田 さらさ

寺・神社ガイド

杉本寺はセレブがお好き?

杉本寺の石段は急だが、この程度にめげていては、仏ちゃんは勤まらない
杉本寺は、鎌倉一の古さを誇る寺。なにしろ鎌倉幕府が開かれる500年近くも前の平安初期に創建されたのです。関東地方を歩いていた行基菩薩が「ここに観音様を祀ろう」と思い、自ら彫刻した十一面観音像を安置したのが始まりとか。行基菩薩は、奈良時代の超有名な僧侶で、東大寺の大仏造営に大きな功績が会った方。これほどの大セレブに建立されたというだけで、その寺の格はぐんと上がります。

その後の細かい話はページの都合上省きますが(って、これはネットだろう。別にページの都合なんかないだろう!)、ともかく、こちらにあるその他の十一面観音像も、慈覚大師作、恵心僧都作と、仏教界のセレブ揃い。さらには、源頼朝の寄進による十一面観音像もあり、これは運慶作だという! これ、全部本当だったらすごいですよ。

こういうのは、仏ちゃんならよく知っていることですが、「●●作と伝えられます」ということが多く、つまり、寺伝にはそう書いてあるが、詳しい調査による確定はなされていません、ということです。しかし、いわゆる「伝●●作」というのは、物知りの仏ちゃんたちの立場からしても想像をかきたてられる、一種のロマンなんだな。

毎日仕入れに行く
ぴちぴち魚の寿司だ!

さて、猛暑の鎌倉を荒行のように歩いてへたばった仏ちゃんご一行は、ぬかりなく予約をとっておいた「権五郎」というお寿司屋さんにGO!定員12人の店なのに、わざわざ机の配置を変えてくださり、ぎゅうぎゅう詰めで食事です。多くの人が、毎日仕入れに行く地魚の寿司(1356円)を注文。ほの甘い厚焼き玉子もついて、ああ、美味しかった。
生シラスの寿司(右上)は、鎌倉ならではのもの
お寿司のネタの中でも、生シラスは、鎌倉の海の特産品です。釜揚げの加熱したシラスとは、まったくの別モノみたいです。すごく美味しいので、地元在住の松村充さんに「これ、買って帰ることはできないんですかね」とお尋ねすると、無理です、とのお答え。「われわれ地元の者は、朝、海に行って買ってきて、その日の昼に食べるんです」という発言もあり、はるばる東京から来たわたしたちを、思いっきりうらやましがらせたのでした。

●生シラス寿司が美味しい権五郎さんの情報はこちら

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