亀戸天神は
江戸時代から藤の名所だった
江戸の人々は植物と花が大好き。ソメイヨシノだけでなく新種のアサガオや菊を開発するなどして、庶民たちもガーデニングを楽しみました。神社やお寺の境内にも花の咲く木を植え、季節ごとに、人々の憩いの場として人気を集めました。現在も東京随一の藤の花の名所として有名な亀戸天神も、江戸時代からの名所で、安藤広重の「江戸名所百景 亀戸天神境内」という浮世絵に、現在の様子とよく似た太鼓橋と藤が描かれています。
藤棚の海に浮かぶ社殿
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藤の海の向こうに社殿が見えます |
普通、天神様と言ったら梅の花が主役です。しかし、ここ亀戸天神の境内には、藤棚が縦横無尽に張り巡らされ、太鼓橋の上から眺めると、まるで藤の花の海に神社の建物が浮かんでいるように見えます。梅祭り初日の4月21日現在、早咲きの木がすでに5分咲きまで来ていますから、満開はもう近いでしょう。お急ぎください。
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紫色の藤 |
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白い藤もあります |
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藤棚の下に立つと、よい香りが漂ってきます |
境内には屋台も出ます
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境内には各種屋台も出ます |
藤祭りの期間中は、境内に各種屋台も出て賑わいます。おいしそうなにおいがあちこちから漂ってきて目移りします。でも、楽しめるのは、食べ物のにおいだけではありません。地元の方のお話では、こちらに出かけるのは夜もお勧め、とのこと。人の少ない時間には、藤の香りが境内いっぱいに広がって、そりゃもう風流なのだそうです。ライトアップもありますので、ぜひ、夜にもお出かけくださいね。
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藤棚の下に、藤の通り抜けもあります |
●藤祭りの期間中、亀戸天神の藤の状況は、こちらでリアルタイムにチェックできます。次のページでは、「亀戸天神」の神様、菅原道真公の謎についてお話します。そもそも、なぜ菅原道真は学問の神様で、天神様と呼ばれるのでしょうか。