骨董市のお話
東京郊外の高幡不動尊で行われる達磨市の様子 |
この元祖は、京都の東寺で毎月21日に行われる「弘法市」。東寺は、弘法大師空海が自ら開いた有名な寺で、その空海が入滅した日である3月21日に、供養が行われるようになりました。当初は年一回のみでしたが、1239年以降は毎月行われるようになり、その日に人が多く集まるようになったので、これを目当てに、茶屋や薬を売る店が並ぶように。それが、現在の「弘法市」の起源です。弘法市は、今では日本有数の骨董市として有名になりました。
●京都、東寺の弘法市の情報はこちらをごらんください
東京郊外の町田市にある天満宮では、毎月一日に骨董市が行われます |
また、骨董市には、それぞれに特徴があります。たとえば、この写真の町田天満宮の骨董市は、アンティーク着物が充実しており、全国からその趣味の人が買いにやってきます。こちらは毎月一日の開催ですが、平日でも、驚くほどの大盛況です。
●全国の骨董市情報は、こちらをごらんください
縁日とは、特定の神仏とのご縁を結ぶ日のこと
浅草寺のほおづき市は、もともとは観音様の縁日です |
むろん、普段の日でもお参りすれば、それなりのご利益は期待できますが、特定日なら、それが何倍にもなるという、スーパーマーケットの特売みたいなものです。たとえば、東京の浅草寺の縁日として一番有名な「ほおづき市」は、別名を「四万六千日」と言い、7月10日の縁日にお参りすると、四万六千日分ものご利益を得られるという、途方もない大バーゲンです。そのために人がこぞって集まり、だんだんと大きな市が立つようになったわけですね。
世田谷のボロ市は無形文化財です |
右の写真は、毎年12月と1月の15日と16日に行われる、東京、世田谷のボロ市です。これは寺や神社の境内ではなく、昔この近くにあった城の周囲で行われるようになったもので、400年以上の歴史がある無形文化財です。世田谷は昔は農村だったので、農産物や古道具を売ったのが始まりですが、今は、骨董品も多く売られるようになりました。
次のページでは、東京の代表的な骨董市に行ってみます。