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水炊き食べに行かない? 夏の鍋っていいよ!(2ページ目)

福岡は政令指定都市の中で鶏肉消費量が一番多いとのこと。東京・大阪に比べて人口比率で焼き鳥店の数も多いそうです。確かに福岡は鳥料理のメニューが豊富! 今回は鳥料理の代表格、水炊きをご紹介。

執筆者:松尾 圭




水炊きのちょっと今風な味わい方

今回ご案内いただいた、崎野さん。懇切丁寧な対応に感謝!!
福岡の水炊きは、東京の軍鶏鍋、京都のかしわ鍋、秋田のキリタンポと並ぶ四大鶏鍋料理のひとつ。一般的な食べ方としては、最初に鶏の旨みが濃縮されたスープに薬味などを入れて飲み、そのあとぽん酢で食べるというもの。

ポン酢でも十分美味しい食べ方ですが、ちょっと変わった味わい方は、薬味として柚子こしょうを少しつける食べ方。九州北部ではなくてならない薬味である柚子こしょうのピリッとした味は、今までの水炊きの味にアクセントをつけ、新しくて面白いアレンジ。これはなかなかいける味わいでした。



水炊きアラカルト

博多華味鳥・祇園店。落ち着いた雰囲気の店内。
林田平三郎は、現在の中央区須崎という場所に水炊きの店、水月を開店。当時開催されていた世界博に来た人々に水炊きが好評を博し、全国に広まったといわれています。また時代的な背景として、水炊きが生まれたのはちょうど国鉄・鹿児島本線が開通した時期と同じ。水炊きに使用する鶏肉は宮崎産、鹿児島産の雄だけに限定され、鶏肉は南九州から運ばれ、鶏を福岡に運んだ列車は水炊き列車と呼ばれるほどだったとのこと。また今から20年弱前には水炊き用に、はかた地鶏という品種が開発されたほど。鶏肉といっても奥深いものがあるのです。

今回お世話になった、水炊き料亭 博多華味鳥で使用される鶏肉は、華味鳥というブランド名で福岡県はもちろん、北部九州に出荷されている鶏肉。鶏肉の身が桜色で華のある食材、食卓に華を添えるという願いからのネーミングだとか。自社農園で飼育~出荷までトリサビリティーもしっかり管理され、安心して食べられる食材とのこと。それとここではデザートも充実。季節のフルーツを使ったアイスや果物を華味鳥のコラーゲンで包み込んだもの(ともに\280)、そして華プリン(\300)もあるので、女性には嬉しい限り。


季節の華アイス。四季ごとに趣向を凝らしたアイスが出てきます。
福岡では鶏肉のことをかしわと呼びます。この呼び方は西日本では一般的に使われている言葉。かしわ飯やかしわおにぎりとごく普通に使っています。また福岡の焼き鳥は串に刺さっているもの全般のことをいい、不思議と豚バラ(豚肉ですが)が人気の高い一品です。焼き鳥屋では席に着くと、キャベツを切ったものが皿に盛られて出てきます。このキャベツにつける専用の酢醤油さえあります。

福岡の鳥事情いかがでしたか? 今回は福岡の鳥料理の代名詞、水炊きをご紹介いたしましたが、近いうちに鳥料理全般の記事もご報告したいと考えております。幅広くて奥深く、個性的で面白い福岡の食文化。これからもご紹介していきますので、今後もお楽しみに。

最後に、福岡で人気の水炊きの店をご紹介致します。




■水炊き元祖 水月
・所在地:福岡市中央区平尾3-16-14
・電話:092-531-0031
・営業時間:17:00~20:30(予約制)
・休み:月曜(祝日の場合は翌日休)
・交通・アクセス:西鉄大牟田線平尾駅より徒歩8分
・地図:「Yahoo!地図情報」
・リンク先:水炊き元祖 水月

■水炊き 長野
・所在地:福岡市博多区対馬小路1-6
・電話:092-281-2200
・営業時間:12:00~21:00
・休み:日曜
・交通・アクセス:地下鉄中洲川端駅から徒歩10分
・地図:「Yahoo!地図情報」
・リンク先:水炊き長野
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