旧正月版おせち!? 必ず食べる「魚生」(ユーシェン)
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旧正月のあいだに何度も食べる人も多い「魚生」(ユーシェン/ローヘイとも)。普段あまり生魚を食べないシンガポールの人々もこれだけは別! |
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野菜メインでおなかにたまらないので、前菜感覚で食べられる魚生 |
シンガポールには旧正月に必ず食べる料理があります。それが「魚生」(ユーシェン)。サーモンなどの生魚に、大根・にんじん・レタスなどの野菜、ソースやオイルを混ぜる海鮮サラダで、ユニークなのはその食べ方。
食材は一品ずつ大皿に載せていくのですが、そのとき一緒に「縁起のよい言葉」をかけるのです。たとえばオイルを置くときは「萬事如意」(すべてが思い通りにいきますように)、ライムなら「大吉大利」(幸運が訪れ、繁盛しますように)というように。すべての食材を載せたあとは、テーブルを囲んでいる全員で、各自願いごとを口にしながら、グシャグシャかき混ぜます。少しくらいテーブルが汚れてもお構いなし。地元の人のように大胆に混ぜるのが魚生を楽しむコツです。
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市場やスーパーでは家庭用の「魚生セット」も売られている |
魚生は旧正月の時期なら、どの中華料理のレストランでもメニューにありますし、家で食べる人もいます。また魚生にかぎらず、レストランでは旧正月の特別メニューを用意することが多く、フカヒレやアワビなどの高級食材が使われます。もともと外食が多いお国柄ですが、この時期のレストランは普段以上に混み合います。
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Tunglok Signatureの蟹肉入りのフカヒレスープ。濃厚な出汁とトロリとした食感がたまらない |
今回私が「魚生」をいただいたのは、セントラルにあるモダンな雰囲気の中華レストラン、
Tunglok Signature(トンロック・シグネチャ)。テラス席からはシンガポール川やクラーク・キーのロマンチックな夜景が楽しめます。折しも訪れた日はバレンタインデー。テラス席はカップルでいっぱいでした。
ちなみに大みそかに食べる定番料理は「しゃぶしゃぶ」。実際は肉や野菜をいれて煮込む「寄せ鍋」に近いものですが、鍋はしゃぶしゃぶ用を使います。
次のページでは、正月に食べる素朴なお菓子をご紹介しましょう。