レトロな電車が健在の銚子電気鉄道
レトロな雰囲気の電車が走る銚子電気鉄道。乗り降り自由の1日乗車券「弧廻手形(こまわりてがた)」が便利。左上:銚子電気鉄道の電車、右:懐かしいニス塗りの床の車内、左下:弧廻手形 |
営団地下鉄(現在の東京メトロ)銀座線で走っていた車両など昭和の良き時代に活躍していた電車が、今は銚子の町中を1両ないしは2両でのんびりと走っているんですよ。
モダンな観音駅の駅舎と、売店で買える鯛焼き。途中下車して鯛焼きを買い込む人も多いです。 |
銚子駅から徒歩7分の所には、ヤマサ醤油の工場があり、事前申し込みをすれば工場見学が可能。機械が止まってしまう土曜や休日でも醤油の作り方を紹介した映画を見ることができます。
また銚子から2つめの駅、観音駅の駅舎はスイスの登山鉄道を意識して建てられたモダンなもの。ここの売店では、身がたっぷり詰まったおいしい鯛焼きが買えますので、時間があれば立ち寄ってみるとよいでしょう。
ひなびた終着駅、外川駅
銚子電気鉄道の終着駅、外川。情緒たっぷりの小さな駅です。 |
電車は1時間に2~3本の運転間隔なので折り返すまでの間は、周囲を散策しても良し、趣のある古い駅舎の中でのんびり過ごしても良いでしょう。
なお銚子は、1985年放映のNHK連続ドラマ小説『澪つくし』の舞台となりました。ドラマのロケで外川駅や銚子電気鉄道が登場したことから、縁のある場所にはロケ地の表示が出ていますよ。
犬吠埼灯台への最寄り駅、犬吠駅
関東の駅100選にも選ばれた犬吠駅。犬吠埼灯台への最寄り駅です。 |
まるでヨーロッパを思わせるような雰囲気を持つ白い駅舎が特徴で、関東の駅100選にも選ばれています。
実は銚子電気鉄道は、2006年に経営難で資金が底をついてしまい、車両の検査費用も出せなくなるという緊急事態に陥ってしまいました。そこでWebサイトに苦しい現状を報告し、名産の「銚電のぬれ煎餅」を買って鉄道を助けて欲しい……とのお願いを出します。
このお願いがニュースなどで取り上げられ、プロ野球選手などの著名人が支援を表明したことも功を奏し、オンラインショップには注文が殺到、支援の輪がさらに大きく広がりました。 (All About 鉄道旅行の記事「ぬれ煎餅でローカル線を救え!~銚子電鉄」にて、詳しく紹介されています)
旅行会社のパッケージツアーで、銚子から犬吠へ(もしくはその逆方向)片道乗車するコースも登場したり、人気ゲームソフト「桃太郎電鉄」をイメージした桃色のラッピング電車が登場するなど支援の輪が広がった結果、当面運行する車両の検査費用も捻出できたとのことです。
銚子電気鉄道の救世主となった「銚電のぬれ煎餅」ですが、バリッとではなく、しっとりとした歯ごたえが特徴の煎餅で、ここ犬吠駅で製造販売を行っていますので、おみやげに買い求めるのも良いですね。
白亜の灯台、犬吠埼灯台とあちこちで途中下車が楽しめる銚子電気鉄道の旅、いかがだったでしょうか?東京から電車でわずか2時間で行くことができる楽しめる銚子と犬吠埼灯台へぜひ出かけてみて下さい。
犬吠埼灯台へのアプローチ
<JR>
JR東日本 総武線 銚子駅下車。銚子電気鉄道に乗り換え、犬吠駅下車。犬吠埼灯台まで徒歩10分。
東京駅 総武快速線地下ホームより、特急「しおさい」で銚子まで約2時間。
<高速バス>
東京駅、浜松町駅から銚子、犬吠埼方面を結ぶ高速バス(千葉交通、京成バスの共同運行)が運行。
東関東自動車道 佐原香取インターチェンジから国道356号線で銚子方面へ。または千葉東金道路から銚子連絡道路を経由して国道126号線で銚子方面へ。
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