ブームに便乗「串かつケーキ」
通天閣公認「串かつ」は、二度づけ大歓迎 |
さっそく商品を購入してみると、製造しているのは株式会社 神林堂(大阪市福島区)。大阪名物・粟おこしの製造メーカーとして地元では非常に有名で、創業は明治13年(1880年)。高松宮両殿下がご台臨を仰いだこともあるという、れっきとした老舗の菓子メーカーだ。パッケージには通天閣の守り神ことビリケンさまがでかでかと描かれていて、よくみると「通天閣公認」というデザインマークも記載されている。
コンセプトは「食べた人が幸せになる菓子」
じつは、1908年にアメリカの女性芸術家フローレンス・プリッツが夢の中に出てきた神様をモチーフにして描かれたのがビリケンさまで、つまり今年2008年はビリケンさまの生誕100周年。そこで、ビリケンさまの商標を所有している繊維専門商社の田村駒と、ビリケンさまを奉っている新世界の通天閣が、ビリケンさまを他の名物に負けない大阪のシンボルにしていこうと考えて、その共同プロジェクトとして商品開発されたものが今回の「串かつケーキ」なのだとか。
幸運の神様ビリケンさまにあやかって「食べた人が幸せになる菓子」というのがコンセプトだそうで、このプロジェクトからは、串かつケーキ以外にも「串かつチップ」(株式会社 長寿堂恵佳)や「関西限定めっさうまい棒たこ焼き味」(株式会社 カルナック)など、いかにも大阪らしさが満載の商品がいくつも開発されている。
見た目は串カツ、でもあまーい
肝心の串かつケーキの味は、パッケージをあけて商品を取り出すと、いきなり串にささったケーキが登場。これだけでも充分に驚かされるが、中にはチョコレートソースが入っていて、このチョコレートソースをかけると、もはやどっからどうみても完全に串カツ……あまりのリアルな再現ぶりに唸らされた。意を決して食べてみると、当たり前のようだがケーキとチョコの味。試しにチョコをかけずにケーキだけを食べてみたが、これだけでも十分甘く、チョコレートをかけると甘ったるいぐらいの味。子供や若いカップル向けの商品のようだ。視覚的には串カツで、味覚的にはケーキという奇妙な倒錯感覚は味わった人間にしかわからないだろう。
ちなみにこの串かつケーキは世間一般の串かつと違って、「(チョコレートソースの)二度づけ大歓迎」とか。なかなか遊び心があり、新世界・通天閣の面白みやげとして、一度味わってみてはいかが?
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