日本最初の官寺「四天王寺」、世界遺産「法隆寺」を作った
企業!それが金剛組

なんの変哲もないオフィスビルだが、これが世界最古の企業「金剛組」だ!
推古元年(593年)に建立された日本最初の官寺・四天王寺(大阪市天王寺区)や、推古15年(607年)に建立され、ユネスコ世界遺産にも登録されている世界最古の木造建築物・法隆寺を建立した企業が大阪に現存しているのをご存じだろうか? その名も「金剛組」(大阪市天王寺区)。聖徳太子が百済から呼び寄せた3人の大工のうちのひとり、金剛重光が始めたとされる。創業はなんと敏達6年(578年)で、1430年以上という途方もない歴史を有する世界最古の企業だ。

金剛組が手がけた建築物には、江戸城の田安門や偕楽園の好文亭などがあるが、とくに四天王寺とは結びつきが強い。同寺は信長と本願寺の石山合戦、大阪冬の陣、室戸台風、大阪大空襲といった戦災や天災などで、過去に7回も焼失しているが、そのたびに再建や改築を繰り返し、現場監督は金剛組が務めたという。

ここで気になるのは「企業」という概念が、果たして聖徳太子の時代にあったのか? ということ。それは「なかった」と考えるのが、やはり正しいだろう。「世界最古の企業」というフレーズには疑問符がつくが、しかし四天王寺を建立する際に、金剛重光を中心とした「大工集団」が存在。その寺院建築の技術が、今もなお衰えることなく継承されていることは、れっきとした事実である。そういう意味では「世界最古の企業」というのもあながち、的外れではないといえるだろう。

ちなみに聖徳太子は、四天王寺や法隆寺といった巨大建築物の建立を指揮したことから、大工関係者からは「大工の神様」的な存在として篤く崇められている。四天王寺では、毎年1月11日に大工職人の仕事始めの儀式「手斧(チョンナ)はじめ」という一般非公開の秘事が行われるそうだ。これは歴代の金剛家当主が勤めて、現在も継続されているという。「100年に一度」という未曾有の大不況の時だからでこそ、ぜひとも四天王寺を参詣して、金剛組の偉業にあやかってほしい。

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