もうすぐバレンタインですね。ドイツでは男性が女性に花束を贈るのが一般的で、女性が男性にチョコレートを贈る習慣はありませんが、今回は日本のバレンタインにちなんでドイツのチョコレートをご紹介したいと思います。最近日本でもよく見かけるようになった「リッタースポーツ」。みなさんは、もう食べたことがありますか?
市場シェア率No.1!
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ドイツで最も売れている板チョコ「Ritter Sport」。鮮やかな色のパッケージが目を引きます |
ドイツで最も親しまれているチョコレートといえば、正方形の形をした「Ritter Sport(リッタースポーツ)」。100gの板チョコ部門でNo.1の市場シェア率(23%、2005年)を占める、大人気のチョコレートです。
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サイコロ状のチョコが詰まったボックス「SHOKOWÜRFEL(チョコのサイコロ)」。写真はスタンダード版で、この他に冬バージョン、春バージョンがある |
味の種類は常時出ているものが20種類、その他期間限定で販売されるものが季節ごとに数種類。またミニサイズのものが数種類セットになったパックや、6種類のサイコロ状のチョコレートがたくさん入ったボックス、新しく出た250g(!)のビッグサイズ、低カロリーバージョン(ダイエット用)などもあり、選択肢がとにかく豊富。どれもこれも美味しそうで、何を買おうか迷ってしまいます。
ちなみにこのRitter Sport、ドイツ語の読み方は「
リッターシュポート」。頭の「リ」にアクセントを置きます。
「正方形」にこだわるリッタースポーツ
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1982年に販売を開始した「Mini」。少しずついろいろ味わえるのがうれしい |
リッタースポーツは、リッター家がシュトゥットガルト近くの小さな町で営む家族経営のチョコレートメーカー。家族経営と言っても、現在では約800名の従業員を抱える大企業です。創業は1912年。アルフレート&クララ・リッター夫妻が結婚後、二人で起こした小さなチョコレート製造会社が始まりでした。
創業から20年後の1932年、クララ夫人が初めて「正方形のチョコレート」を提案。その動機は、「どんなスポーツジャケットのポケットにも収まり、ポケットの中で割れたりしない正方形のチョコレートを。」というものでした。こうして通常の長方形の板チョコと同じ重量(100g)で、いつでも携帯できる便利な正方形のチョコレートが誕生します。「リッタースポーツ」の名前は、このクララ夫人の提案に由来するものなのですね。
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簡単に開けられるパッケージは、リッタースポーツのトレードマーク |
それ以来、正方形のリッタースポーツは多くの人々に愛され続けています。1960年以降は正方形のチョコレートしか作らない、という徹底ぶり。また1976年には「Knick-Pack(クニック・パック)」というパッケージが導入されました。これは銀紙で包まれた一般的な板チョコとは違い、両手で持ってパキッと折るだけで袋がきれいに開き、すぐにチョコレートが出てくるという便利なパッケージ。一度に食べきれない場合は、口をまた閉めることができるというスグレモノです。
それでは
次のページで、味の種類をどーんとご紹介しましょう!