約5,000種類もあるドイツのビール。その数だけでも驚きですが、ビールを愛してやまないドイツ人たちのビールの飲み方、ビールへのこだわりにも、日本人の私たちにとっては驚きがたくさん! ここではそんなビール大国ドイツのビール事情をご紹介しましょう。

「とりあえずビール」ではなく「最後までビール」!

ドイツビール
ミュンヘンのビール。右が定番の「ヘレス」、左が小麦入りの「白ビール」
ドイツ人はイメージ通り、とにかくビールをよく飲みます。一人当たりのビールの年間消費量は、チェコ、アイルランドに次いで世界第3位(2004年現在。日本は32位)。特に夏の間は、昼間からみんな普通にビールを飲んでいます。ドイツの中でも特にビールをよく飲む南部のバイエルン地方では、0.5リットルのグラスが標準サイズ。ミュンヘンで毎年開催される世界最大のビール祭り「オクトーバーフェスト」では、1リットル(!)のジョッキしかありません。

バイエルン地方の大きなグラスにしても、その他の地方で使われる普通のグラスにしても、共通して言えることは、同じビールを何杯もおかわりするということ。日本のような「とりあえずビール」というのは存在しません。ドイツではビールはあくまで主役でしっかり味わうためのものですから、とりあえず喉を潤すために、といった前置きのような扱い方は絶対にされないのです。

ビアホール
ビアホールでくつろぎながら飲むビールは最高に美味しい!
食事をしながらビールを飲み、食べ終わってからもまたビールを追加。食後はそのままビールだけを飲み続けます。食事なしで飲みに行く場合は、ビールだけ注文。おつまみはナシです。「食事なしで飲みに行く」というのは、例えば夜に映画を見たあとちょっと飲んでいくとか、初めから夕食後の少し遅めの時間に友達と待ち合わせをし、純粋にビールだけを飲みに行くというような場合です。

おつまみもなしで、よくビールを何杯も飲み続けられるなぁと思われるかもしれませんが、これが意外と自然にできてしまうんですよ。なぜなら、ドイツのビールはものすごく美味しいから! 2杯目も他のものが飲みたくならない、もっとビールが飲みたい、と思ってしまうような美味しさなのです。おつまみが要らないというのも、上質で深い味わいがあり、ビールそのものの味をしっかり楽しめるからでしょう。またそれとは別に、「一度気に入ったら、ずっとそれを求め続ける」「すぐに飽きたりしない。特に変化を求めない」といったドイツ人の性質も関係していると思います。こんなにビールが美味しいんだから、あえて他のものを飲む必要がない、そんな感じです。

次のページは、ビールをがぶ飲みしていた(?)修道士たちの話です。