ドイツ/ドイツ基本情報

ドイツの「寒い夏」に要注意!

8月に入ってから「暑い」と言える日がほとんどなく、秋物の上着が手放せないドイツ。そんな時は「夏」という概念を捨てて、大げさなくらい暖かい服装を用意することが大事です!

執筆者:カルカ 麻美

8月中旬。日本は暑~い夏の真っ只中ですね。でもドイツではちょっと様子が違います。ガイド記事「いつの季節に行くのがいい? 用意すべき服装は?」でも、ドイツの季節と気候について説明をしていますが、ドイツでは「8月=暑い」とは限りません。夏服だけを持ってドイツへ出かけると、寒くてとんでもない目にあうことがあります。旅先で体調を崩してしまわないよう、日本人の想像を超えるドイツの移り変わりの激しい気候がどんなものなのか、ここでしっかり把握しておきましょう!

極端に不安定なドイツの気候

6月のドイツ
日差しの強い暑い毎日が続いた2006年の6~7月。6月11日撮影
まず始めに、今年(2006年)の夏の気温変化を見ていきましょう。5月下旬から6月初めにかけては、全国各地で15度以下の涼しい日が続いていました。ガイドが住むミュンヘンでは10度以下の日も何日かあり、セーターやマフラーが必要なほどでした。6月だというのに雪が降った地域もあります。

この寒さが永遠に続くのかと思ってしまうような毎日でしたが、6月も2週目に入ると気温が一気に上昇。月の半ばには各地で30度を超えるほど暑くなりました。みなさんもテレビでご覧になったと思いますが、W杯期間中は全国的に晴天が続き、昼間にプレーする選手たちは暑さでバテてしまうほどでした。開幕前、各国の選手たちが現地入りし始めた5月半ばは極端に涼しかったのですが、開幕に合わせたかのように急激に気温が上がっていきました。この温度変化は選手たちの体にとってかなりの負担だったようです。

それから7月いっぱい、30度以上の暑さで雨も全く降らない状況が続きました。一般家庭ではクーラーが全く普及していないドイツで、この暑い毎日は相当厳しいものでした。それが8月に入って、気温は突然急下降。ミュンヘンではこの気温低下が特に激しく、最高気温が7月31日には30.5℃だったのが、翌日の8月1日には19.7℃にまで下がってしまいました! そのまま8月前半は全国的に20℃台前半の涼しい日々が続き、20℃を下回ることも少なくありませんでした。

このように、一言で「夏」と言っても驚くほど気温の差があることが分かります。また年によってはこの全く逆のパターン、つまり6月頃は夏の気配は全く感じられないほど涼しく、8月が猛暑、ということもあります。

ドイツの2006年6月前半の気温変化(ミュンヘン)
ドイツの6月前半の気温変化
6月始めには15℃以下だった気温が、2週間で一気に30℃にまで上昇


ドイツの2006年7月下旬~8月前半の気温変化(ミュンヘン)
ドイツの7月下旬~8月前半の気温変化
6月中旬~7月下旬まで30℃前後の日が続き、8月に入ったとたん気温は一気に20℃前後にまで下降


これほど激しい気温変化の中で、風邪を引かないようにするための対策は、次のページでご紹介します!
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