1990年の東西ドイツ統一で、再び首都となったベルリン。伝統や戦争の歴史を肌で感じられ、その一方で経済や文化の発展が目覚しく、モダンで都会的な空気の漂う町。魅力のたくさん詰まったベルリンの町の見どころをピックアップして、3回にわたりご紹介していきます。
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廃墟のまま残されたカイザー・ヴィルヘルム記念教会 |
繁華街通り「
クアフュルステンダム(Kurfürstendamm)―通称
クーダム」に立つ、
カイザー・ヴィルヘルム記念教会(Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche)。1895年にドイツ皇帝ヴィルヘルム1世を記念して建てられたものですが、第2次世界大戦で破壊されました。戦後、再建される予定でしたが激しい論争が巻き起こり、廃墟のまま残されることに。崩れた教会の姿は戦争の悲惨さを伝えています。すぐ隣りに新しく建てられたモダンな教会内部は、一面青のステンドグラスで張りめぐらされ、こちらもとても印象的です。
この教会から西へ伸びている「クーダム」は、ブランド専門店やレストラン、カフェ、映画館などが立ち並ぶ全長3.5Kmの大通り。ショッピングを楽しむ人でいつも賑わっています。
【DATA】
カイザー・ヴィルヘルム記念教会 Kaiser-Wilhelm-Gedächtniskirche開館時間:毎日9~19時
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統一ドイツの象徴ブランデンブルク門 |
1791年に建設された歴史ある
ブランデンブルク門(Brandenburger Tor)。ベルリンの壁崩壊時、この門を背に人々が壁の上に立ち歓喜に沸いている光景は、非常に有名ですね。ブランデンブルク門は、この1989年の壁崩壊までは東西分断の象徴、その後は統一ドイツの国家の象徴となっています。
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連邦議会議事堂のガラス張りのドームは一般公開されています。 |
ブランデンブルク門のすぐ近くにある
連邦議会議事堂(Reichstag)もまた、新しい首都ベルリンのシンボルです。1894年に建てられ議会が行われてきましたが、1933年の放火事件と大戦で破壊。東西ドイツ統一後、大規模な改築が行われ、1999年4月より再びここで連邦議会が行われています。ガラス張りのドームへは上ることができ、下には議会場も見えます。入場は無料ですが、改築後のオープン当初から現在に至るまで、大変人気のある観光名所となっているため、長時間待たなければならないことが多いです。
【DATA】
連邦議会議事堂 Reichstag開館時間:毎日8~24時(最終入場は22時)
※見学できない日が時々あるため、事前に調べておくと安心。Berlin Tourist Information(英語)で不定休日を確認できます。(「Please select」から「Reichstag」を選択してください。)壁崩壊後、広い敷地の
ポツダム広場(Potsdamer Platz)では、大規模な再開発プロジェクトが進められてきました。未来型デザインのソニーセンターと、ダイムラー・アリアール(Daimler-Areal)は、映画館、ミュージカルシアター、ショッピングモール、レストラン、バー、カジノ、ホテルなどが集まった複合施設。ドイツの他の町にはない、ベルリンならではのモダンなエリアです。
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数々の美しい大聖堂、ベルリンらしいおしゃれなスポットをご紹介します。