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妻の避妊を考えていますか その一(3ページ目)

紀子さまご懐妊で華やぐ話題が飛び交います。でもでも「生活設計上、今は子どもは作れない」というご夫婦も多いはず。産婦人科の須藤先生と、既婚者の正しい避妊について考えます。

三松 真由美

執筆者:三松 真由美

夫婦関係ガイド

夫婦仲相談所に寄せられる避妊の相談Q&A

■リングとパイプカットどちらを選ぼう?
7/40代主婦:
子どもは3人います。そろそろリングを入れたいですが、痛いんでしょうか。

須藤先生:
普通にお産された方でしたら、それほど強い痛みは感じずに挿入することも可能です。
ただ、子宮の形や角度によっては痛みを感じる方もいらっしゃいますので、ご心配でしたら一度婦人科で相談してみるといいでしょう。
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「パイプカットには抵抗ある男性が多いのでは・・」photo by 白坂桂輔

8/40代主婦:
夫にパイプカットをすすめています。メリット、デメリットをおしえてください。

須藤先生:
メリットは、なんと言っても女性の心身にまったく負担をかけずに確実な避妊が出来ることです。
女性の避妊手術よりも体への負担ははるかに軽くてすみます。
デメリットは、一度手術をしてしまうと、この先気が変わって妊娠を望んでもカットした精管を復元することが非常に難しいという点です。


さて、今回はQ&A形式で、避妊基礎知識をお伝えしました。
私の周りに、「想定外の妊娠」をした妻達は少なからずいます。
私から須藤先生に次の質問をいたしました。

ガイド(二松):
もしも、望まない妊娠をした場合、何ヶ月までは中絶できますか?
それは母胎と女性心理にどんな影響を与えるのでしょうか。

須藤先生:
日本の法律上、人工妊娠中絶ができるのは妊娠22週未満までです。それ以降はいかなる理由があっても妊娠を中断させることはできません。(子宮内胎児死亡になれば別ですが)
妊娠12週未満に行うのが「初期中絶」といって、子宮内を掻破する方法です。
妊娠12週以降は「中期中絶」といって、産み下ろす形になります。手術代も分娩と同じくらいかかりますし、胎児の埋葬が義務づけられています。
体への負担を考えたら、妊娠10週までに手術を受けた方がいいでしょう。中絶が女性の心身に与える影響は多大です。
安全になってきたとは言え、手術による事故が起きていないわけではありませんし、中絶が原因で妊娠しにくくなることがあるのも事実です。ただし、確率は低いので、むやみに不安に思う必要はありません。
精神面でも、うつ状態になったり、罪悪感にさいなまされたり、セックスができなくなる方もいらっしゃいます。
望まない妊娠は、女性が自分できちんと意識して避妊しさえすれば、いくらでも防ぐことのできるものです。
相手が「避妊してくれない」のではなく、自分が「避妊していない」のだということを自覚して下さい。
避妊は妊娠する人がするものです。
女性が自分の手で避妊することは、最低限のルールだということを覚えておきましょう。

■須藤なほみ先生 プロフィール
 産婦人科医
広島大学医学部を卒業して2年間は、市内の中規模病院でローテート研修
2003年4月に広大産婦人科に入局。広大附属病院産婦人科、国立呉医療センター産婦人科を経て、現在は東京のクリニックに勤務。
産婦人科をベースに女性医療を実践。
「全ての女性は美しくなる権利がある」をコンセプトに、女性の美と健康をサポートする日々。

子育て支援サイト「すくすくネット」にて「Dr.Nのレディースクリニック」担当。 日本シェーリング株式会社発行のメルマガ「Female Life Club」にて、コラム担当。
2004年9月より、楽天ブログ「半熟卵のつぶやき」を開設。 人気ブログランキング、医学部門第1位。 2005年Hanako主催「第1回オーナーは私!夢の独立プラン大賞」入賞。 応募総数642件より7名に選ばれる。 入賞プランである「セーファーセックス啓蒙用サイト」を立ち上げる。

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