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ブダペストから始まるドナウの船旅
「ドナウの真珠」を船上で
ブダペストを中欧ロングステイの新拠点としてガイドが提唱するのは、都市景観の魅力や近年のフォリント安が理由とは限りません。東西欧州の中央に位置するハンガリーは、「ドナウ川」を中心に、幾多の歴史の舞台となり、地図が塗り替えられてきました。かつての二重帝国時代、ハンガリー王国の領土は広範に渡りました。その力は、近年観光人気が高いクロアチアやスロベニア、そしてスロヴァキア、ルーマニア、ウクライナの一部に及び、すべての心臓部がブダペストだったのです。美観でありながら盆地状でコンパクトなブダペストの街は、交通網が充実した、歩き勝手のよい街です。ちなみに母なる大河ドナウは、ドイツ黒森に源流をもちますが、源流域は複雑で、分水嶺にも諸説があります。各社運航リバークルーズの起点終点となるロッテルダム(アムステルダム)から北海に注ぐライン川と、このドナウの二河川は、まさに欧州の歴史と文化の象徴。主要都市を結ぶ「大動脈」といえましょう。
市中滞在を堪能したあとは、ブダペストを起点にドナウ川を上るコースの客船リバークルーズがおすすめです。船上レストランクルーズや観光汽船でドナウクルーズを経験したひともいることでしょう。しかし今回ご紹介するAMAウォーターウェイズのアマダージョ号は、ロングステイヤーのようなFIT(フリーインディペンデントトラベルの略で、個人旅行の意味)にも安心して利用できる客船クルーズです。
キャビンに宿泊しながらドナウ紀行―――。「ドナウの真珠」ブダペストに別れを告げるのは、街の灯りも瞬く夜の9時です。くさり橋の下をくぐるときの高揚感は、また格別です。「大きなトランクは滞在先に置いて小旅行に出かけたい」と考えるのであれば、空路でも陸路でもない、欧州域内の移動手段のひとつに、ドナウ川のリバークルーズを検討されてはいかがでしょう。
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