海外旅行をしない日本の若者たちを考える
運輸や旅行など横断的なツーリズム産業の連携により観光立国への道が拓かれようとしている |
パスポート(旅券)の保有率については、2001年をさかいに落ち込み、総人口の25.8%が保有しているのが現状です。これは、従来の5年旅券のほか、10年旅券が誕生したことにも由来するので、ある程度の回復が見込めるものの、世界に比較をすると、パスポートの保有者が大変少ないのが特長です。
海外旅行商品の低廉化傾向もあいまって、これだけ海外旅行が身近になったにも関わらず、「20代や30代の若年層は、海外旅行に行かない傾向が顕著だ」と、舩山氏は語ります。「バーチャルな世界に没頭し、旅行に行かない、読書しない、スキーに行かないなどの傾向が強くなりました」と、危機感を募らせます。
海外を知ってこそわかる「日本のよさ」。そうした識別眼を養うためにも、わたしたちは海外を旅し、ときには「暮らし」という根をはり、互いを認め合ってきました。
現代日本の若者たちが海外へ飛び立とうとしない傾向にあることを、もう一度、問い直してみませんか?