政財界への進出度や教育・健康を指数化
格差社会といわれているが男女間の格差こそ深刻かもしれない |
この指数は、(1)男女間の給与格差や管理職登用など経済活動への参加の程度、(2)政界への進出度合い、(3)教育機会の均等、(4)平均寿命などの健康達成度、といった分野について、国連統計などをもとに算出した結果を数値化したもの。
ビジネスや政治の分野で決定権を持つポストへの昇進の度合いや、教育、健康などを総合してランキングするという、ユニークな取り組みです。
第1位はスウェーデン・日本は先進国中で最下位
ランキングのトップ(世界総合第1位)は、男女間の格差が少なく、男女平等に最も近いと評価されたスウェーデン。以降、ノルウェー、フィンランド、アイスランドと続き、北欧勢が世界の上位4位を占めました。気になる日本ですが、G7先進7ヵ国(米・英・独・仏・伊・日・加)のなかでは最低の、世界第79位。教育や健康の分野での男女格差が小さく、こと世界一の長寿国だけに健闘を期待しましたが、他国の多くが、日本と同様の傾向を示したため、ランキングの躍進に大きな影響を与えなかったようです。
何よりも、日本の順位を下げた最大の要因は、政界や実業界での男女格差が顕著であるとみられたから。健康達成度の項目では、上述のとおり部門第1位でしたが、経済界への参画(第83位)、政界への進出(第83位)など、政財界への進出度の評価が低く、大幅に順位を下げる結果となりました。
アジアの首位はフィリピン
アジア諸国のなかで見渡してみても、日本が高い位置につけているとは、けっして言えないようです。教育の機会均等がめざましいフィリピンの場合、世界総合で第6位と、アジアで首位、唯一ベストテン入りを果たしました。また、政界への女性進出度が高いスリランカの場合も、世界総合第13位と、健闘しています。
日本のビジネスフィールドにおける「男性社会」という特性は、男女雇用機会均等法が施行されて20年経った今でも、未だ、世界標準には達していないようです。
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