過去5年間で最もビジネスがしやすかった国ベスト3は?
アジア・ファーイースト(極東)の中心地として多国籍企業が数多く進出するシンガポール |
東南アジアのマレー半島南端に位置するシンガポールは、かねてから交易ルートの要衝にあり、現在ではアジア・極東地域の重要なハブ役を務めています。国土が狭いため人口密度が高く、人口の約8割を華人が占めているのが特徴。英語教育が徹底しており、貿易もさかんなため、多国籍企業がシンガポールに拠点を置くケースが多いのです。英国植民地時代の名残りが色濃く、整備された市街は美しい景観を保っているため、ビジネスマンにも好まれる土地柄。香港の中国返還後は、アジアの金融センターとしての地位も確立しつつあります。
太平洋と大西洋に挟まれた広い国土を意味するカナダ国旗 |
世界第2位の広い国土をもつカナダは、天然資源が豊富なことと、アメリカという巨大マーケットを近隣に控えることから、ビジネスのしやすい国としても知られています。英語と仏語の、ふたつの公用語をもち、多文化主義を貫いていることから、「モザイク国家」とも称されます。国民一人当たりの森林面積は、約8ヘクタールにもおよび、世界第1位。2010年冬季五輪が開催される西岸の都市バンクーバーは、気候が温暖な上、カリフォルニアと時差がない西海岸時間を採用しているため、「北のハリウッド」とも呼ばれています。今や映画産業は、ブリティッシュ・コロンビア州における1千億円産業です。
人魚像で知られるデンマークはビジネス環境が最も整う国として例年首位に挙げられる |
北欧五カ国のひとつに挙げられるデンマークは、はるか9世紀に成立したバイキング(ノルマン人)の国で、アンデルセン童話やチボリ公園でも知られています。405の島々とユトランド半島から成り、かねてから海運業がさかんでした。現在は、14の県(アトム)と2つの自治市にわかれています。教育水準が高く、労働市場は柔軟性に富んでいることから、ビジネスしやすい国の第1位に選ばれました。農業立国でもあり、各種農産物を他国に輸出しています。ブロック(玩具)で知られる「レゴ」は、デンマーク国籍の企業。
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