砂漠を走る!
2008年、リベンジでアタカマへ。7日間のレースの間、寝食をともにした仲間「テントメイト」(峯澤)。(c)m.minezawa |
峯澤:道なき道なので、コースには100mおきにピンクのフラッグが埋め込まれており、それを目印に走ります。10キロごとにエイドステーションがあって、そこで給水を受けられますが、一日にもらえる水の量は決まっています。足にマメができても、基本的な手当ては自分で。日によってゴールまでの距離はまちまちですが、その日のゴール地点にキャンプサイトが設営されており、参加者は決められたテントで休みます。
ガイド:参加は、グループで?
峯澤:チーム参加もありますが、私は個人で。ですから、テントでは、他の国からの参加者と生活を共にすることになり、とても面白いですよ。
砂漠という過酷な環境
2006年チリで開催されたAtacama Crossing(正式なレース名)に参加。この後川に流されて、生まれてはじめて凍死するかと思い、涙のリタイア。日中は40度あったが朝は-8度。寒さに耐えられないレースだった(峯澤)。(c)m.minezawa |
峯澤:それぞれ違いますが、最初に行った年のエジプトのサハラは、ゴール地点がギザのピラミッド前に設定されていて、まさに砂丘続きの砂漠! チリのアタカマは、海とアンデス山脈にはさまれた、ソルトフラットと呼ばれる、高度4200mの砂漠。一面にとがった塩の結晶が浮いています。今年参加したナミビアのナミブ砂漠は、渓谷あり高原ありで変化に富み、砂漠の割りに湿気があって、踏むと固まるような砂なので、人の後を走るとラクでした。
ガイド:やっぱり暑いんですか?
峯澤:サハラでは最高気温が60度近くにまで達し、その回は50歳以上の参加者は強制でストップがかかりました。そこまでではなくても、砂漠という乾燥した地域は、昼は40度以上、夜は0度近くという、一日の気温差が非常に激しいところです。木陰もない平坦な地形を走るときは、アルミシートのようなサバイバルシートを被って日よけにしていました。
砂漠はやっぱりデンジャラス!
ナミビア・メディカルテント内。キャンプサイトやレース中、10キロに1箇所あるエイドステーションに必ずある。熱中症や捻挫、腰痛、ひざ痛、体調不良、さまざまな人が訪れて治療を受ける。ゴール後は本当に大混雑するほど、ほぼ全員がけがをする(峯澤)。(c)m.minezawa |
峯澤:そんなにはないですけど、サソリはフツーに出ますね。だから、テントの外の靴は、裏返しが基本です。テントに蛇が入ってきたこともありましたね。そうそう、コースの途中には、ガレ場もあるし川も渡ります。アタカマでは、冷たい激流に流されて危険な目に遭いました。このときはリタイヤし、後にリベンジしています。
やっぱりすごすぎる…。