シンプルライフ/モノを減らす・片付ける

捨てられない人に物を捨てさせるには……時には痛みも必要?

あなたの周りにいませんか? 使ってもいない、使う気もない、でも面倒だからといって「捨てない人」。捨てられない人に物を捨てさせるにはどうしたら良いのでしょうか。「物がない空間」の気持ち良さを、肌で感じてもらいましょう!

金子 由紀子

執筆者:金子 由紀子

シンプルライフガイド

捨てられない人に物を捨てさせるには?

捨てられない人に物を捨てさせる

捨てれば、こ~んなに広くなるのに…

あなたの周りにいませんか? 使ってもいない、使う気もない、でもメンドくさいからといって「捨てない人」。この人たちは、いったいどうやったら捨てる気になるんでしょうか?
 
<目次>
 

「面積を家賃に換算する」手法

「モノが捨てられない」という人に対する説得方法に、「金額に置き換える」というものがあります。
「ムダなモノを置いておく面積を、家賃(ローン)に換算したら、○○円です。もったいないでしょう?」という手法です。

たとえば、75平米のマンションのうち、6畳間がまるまる要らないモノで埋め尽くされているとします(実際、こういうケースはよくあるようです)。6畳間の面積を、収納も込みで約10平米としましょう。その割合は13%。1割強です。
そのマンションの月々の家賃(ローン)が15万としたら、要らないモノのために払っている家賃(ローン)は月々1万9500円! 年間24万円近くを、まったく使わないモノのために支払っているのです――。
 

「合理性」の落とし穴

この説得は、普通に考えたら、非常に合理的です。使いもしないそんなモノのために、一部屋をまるまる明け渡し、その分の家賃(ローン)を払っているなんて、愚の骨頂です。即刻片付けて、きれいさっぱり捨ててしまえば、もっと広々と気分よく暮らすことができるし、お金だってムダになりません。
しかし実際は、この合理的な説得を理解しても、実行する人はごくわずかだと思います。
 

「捨てない人」には馬耳東風

確かに、面積をお金に換算し、その非合理性を突くことは、理にかなっています。
でも、人間はそんなに合理的な生き物じゃありません。わかっちゃいるけどできない。人間ってそういうものです。特にこの、捨てないタイプの人は。
そもそも、どんなにムダなお金を払っているって言われようが、家賃を払えている限り、痛くもかゆくもないんですから! 確かにお金をドブに捨てているかもしれない、でも、片付けたからといって、月々支払う家賃が安くなるわけじゃないし!

この論理が通用するのは、一度でも片づいて気持ちのいい状態に、お部屋をチェンジできた人だけです。要らないモノの山と一緒に暮らし、努力や変化を望まない人にとって、月々少々のムダな支払いなんて、「へのカッパ」なのに違いありません。
 

捨てるためには、「痛み」が必要!

「家賃を増やす」で痛みを知る!

「家賃を増やす」で痛みを知る!

人が動くのは、痛みを感じるときだけ。
では、どうしたら人は痛みを感じるのでしょうか?

答えは簡単、「今の家賃より更にお金がかかるようになったとき」。

どうしても捨てるのが面倒くさい、動きたくない! という人には、是非「トランクルーム」「貸し倉庫」を利用してもらいましょう。
このとき、持ち主に、荷物の移動の許可だけはとっておいてくださいね。
自分でモノを移動するのが面倒な人に違いありませんから、涙を呑んで周囲の人が段ボールに詰め込んであげてください。そして、それをトランクルームなり倉庫なりに送ってあげてください。そして、請求書は、持ち主に回してもらいましょう!

捨てられない人が抱え込んでいる、使いもしない、愛着もない、でも捨てるのがメンドくさいモノ。それを外に出したら、月々どのくらいのコストになるかを、肌で感じてもらおうではありませんか!

この作戦のいいところは、「モノがない空間」の気持ちよさを、これまた肌で感じてもらえるところ。この心地よさを手放すためには、今度は「不用品の処分」に取り掛からなければなりませんが――。

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