シンプルなノウハウで即役立つ
『片づけられない女のための こんどこそ! 片づける技術』文藝春秋 1000円(税込)
イラストレーターの著者の部屋は、「布団も水平に敷けないほどの」散らかりぶり。職業柄詳しく描かれた自室の様子は、かなりの重症の様子で、恋のチャンスまで逃してしまう始末。ついに一念発起した著者が、いかにしてお部屋を片付けていったかが、詳しく親切に解説されています。そのステップが一つひとつとてもシンプルでハードルが低く、片づけ下手を自認する人も、「これならできるかも!」と、明るい未来が見えてきます。人柄のよさがにじみ出た文章と、可愛い絵柄にも癒されます。
ページをめくるごとに、ドンドン片付く"絵本"
にちようび もとはしさとこ 新風舎 1470円(税込)本を読むのが苦手な人におすすめ。何しろ、字がほとんど出てこない、"絵本" なんですから。登場人物が暮らすのは、実家の一室。この部屋が、まさに足の踏み場もないくらい散らかっていて、それが細密な線画で描かれています。ポスターの文字や商品名など、思わず見入ってしまいそう。
あるにちようびの朝、お母さんに叩き起こされた登場人物(=この部屋の住人)が、お片付けを始めるところから、物語はスタートします。さて、このものすごい散らかり部屋は、きれいになるのでしょうか…?
人気のブログが書籍化。
『片付けられない女魂』夏目♀ 扶桑社 1260円(税込)
オビのコピーは「10年間、部屋を片付けなかった三十路女の片付け奮闘10ヶ月!」、捨てたゴミの量=45リットル×112。片付けが苦手な人って、面白い人が多いんです。著者・夏目♀さんもその一人。爆笑を誘うたくみな文章力、冷静な分析力、どれをとっても、高い知性と鋭い観察力を備えた女性を想像させます。だのにこのカバー写真の衝撃!(笑)本書は単なる「”ゴミ屋敷”の面白おかしいお片付け記録」ではありません。かつ、お片付けの教訓もノウハウもありません。爽やかで、心が温かくなる読後感は「私も頑張ろ☆」という気持ちにさせてくれるはずです。
さて、あなたはどの本を選びますか?
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