シンプルライフ/シンプルライフの達人

あの人のシンプルスタイル 『湘南ちゃぶ台ライフ』・後編

湘南に住む広田ファミリーの肩の力が抜けた・地に足のついた暮らし「湘南ちゃぶ台ライフ」。都心の生活にはないその魅力とは‥?

金子 由紀子

執筆者:金子 由紀子

シンプルライフガイド

前編でご紹介したように、「海の見える山の上の家」で自然を楽しみ、エアコンも使わずテレビも見ない、ゆったりした暮らしを楽しんでいる広田さんご夫妻。そのライフスタイルを綴ったのが、ロングセラーとなりつつある著書、『湘南ちゃぶ台ライフ』です。でも、なぜ「ちゃぶ台」なの?

地域にとけこむ

家の前にしつらえたハンモックとベンチ。夏は木陰になって居心地がいい


引っ越した当時はいなかった子供が生まれてから、広田家は急速に地域に溶け込んでいきます。高齢者も多いご近所の方と、若夫婦二人では、生活時間も違い接点がなかったのですが、息子さんをベビーカーに乗せて散歩を始めるようになると、沿道で農作業している方たちも仕事の手を止めて声をかけてくださり、立ち話をしたり、そのうちに野菜をいただくようになったり――。「今では町内会にも子供会にも加入していますし、お祭りにも入れていただいて、すっかりこの土地に根を下ろした感じです」(行正さん)。

広田パパ作「わんぱく小屋」。上れる屋根もある小屋の中には息子さんのサーフボードや遊び道具が

小さな社会・豊かな自然のなかでのゆったり子育て


お子さんがお話をするようになってからのこと。久しぶりに子連れで都心に出た千悦子さんは、息子さんにこう尋ねられます。
「ママ、どうしてだれもこんにちわって言わないの?」
ご近所さんとすっかり顔見知りになった今、行きかう人はすべてあいさつをかわすのが自然。現在小3の息子さんは、そんな温かさの生きる地域と、豊かな自然の中で育ちました。裏山での木登り、ビーチコーミング、山では虫、海では魚と、自然を相手に遊びながら大きくなった少年! 今どきうらやましい豊かな子育て環境です。息子さんは去年までのボディボードをサーフボードに乗り換え、毎日のように近くのビーチでサーフィンの練習に余念がないとか。

和室に展示された千悦子さんの作品。これはカード
コースターやクロス類


最近作り始めたシーサー
人気アイテム「おじぞう天使」千悦子さんのオリジナル


※千悦子さんの作品は、広田さんのHP『Peace Blue』<
または葉山の沖縄そば&カフェ『夏至南風』にて購入可
三浦郡葉山町堀内562-D棟
tel.046-875-5477
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