◆白い食器に和食は合わない!?
本シリーズの第2弾記事「おすすめの白い食器たち」を読んでくださったH様から、
白い食器は、何の料理にでも合わせやすく、料理が映える」に異論があります。
和食には白い食器が合わないものが多くあります。例えば寿司。
との鋭いご指摘をいただきました。(↑ありがとうございました~!)
同様のことを感じた方は多いと思います。確かにそうなんです! いくらベッキオ・ホワイトが素敵でも、寿司を置かれちゃうとなんだか寒々しいですよね~。そう! 和食には和食器がいちばん似合う、これは動かし難い事実だと思います。また、和食器には、洋食やエスニックもおいしそうに見せてしまうというすごい魅力があります。ですから、むしろ和食器で統一し、あらゆる料理を和食器で楽しみ、コーヒーもそば猪口で味わうという方もいらっしゃいますし、そういうのも素敵だなぁと思います。
ただ、和食器は、先に述べた「空間・コスト・時間」をたくさん必要とする傾向にあります。つまり、
・まったく同じものがいつでも手に入るとは限らない。
・さまざまな形や、素材の性質のために、重ねて収納するのが難しい。
・吸水性のある土もの、金をかけた磁器など、繊細で扱いが難しい。
・電子レンジやオーブン、食器洗浄器に対応していないものが多い。
といった点がそれです。
特に土ものなど欠けやすいですし、旅先などで気に入って購入したものだったりすると、二度と同じものを求めることができない場合もあり、扱いの下手なガイドなど半端な食器をためる一方‥‥。そこで、和食器の魅力には目をつぶって入手しやすい白い洋皿を中心に、個人用の茶碗や大皿などだけに和食器を取り入れることにしているのです。白い和食器もありますが、長期間にわたって定番として売られているものは少ないよう。
ただ、先のご意見に対しては、こんな風に考えてみました。
和食をよく作るが、食器の構成をシンプルにしたい‥‥と思うなら、白い洋食器でも、丸い平皿だけでなく、ボウルや角皿、楕円皿を多く取り入れてみてはいかがでしょう。丸い平皿よりも和食に馴染むと思います。色も、ベージュよりは白磁のような青みがかった白の方が和食に合うようです。
そういった皿に、たとえば葉らんを敷いたり、角皿に小さなボウルやそば猪口を載せたり、和紙と組み合わせたりすると、白い洋皿の味気なさが多少やわらぎます。こうしたことでデメリットを補えるなら、白い洋食器だけですべての料理をカバーすることも不可能ではありません。
「白い食器で統一」することが自己目的化しては意味がありませんが、当初の目的であるところの「空間・コスト・時間の削減」「食器棚をスッキリさせる」という目的を達成するのには、白の食器はオススメといえるでしょう。
関連記事‥‥
「シンプルライフの食器は白! 1」
「シンプルライフの食器は白! 2」
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。