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注目の映画「北京の恋~四郎探母~」

11月3日より公開されている中国映画「北京の恋~四郎探母~」レビューをお届けします。主演は前田知恵さん。若い恋人たちの運命と、2人が憧れる演目「四郎探母」のストーリーとがリンクする深い物語です。

執筆者:望月 愛生


注目の中国映画「北京の恋」~四郎探母~


注目の中国映画「北京の恋~四郎探母~」が11月3日に封切られ、現在公開中です。

「北京の恋~四郎探母~」公式サイト

11月3日(土)より銀座シネパトスにてロードショー! 
ほか全国順次公開

脚本:シュエ・シャオルー(薛暁路)『北京ヴァイオリン』
監督:スン・ティエ(孫鉄)
出演:前田知恵、チン・トン(靳東)、ピー・イエンチュン(畢彦君)、チャン・ハン(張{日含})
原題:秋雨

配給:ワコー/フォーカスピクチャーズ

2004年/中国映画/中国語/ヴィスタサイズ/ドルビーSR/98分

■あらすじ
元京劇俳優何翼初は、京劇ファンのネットで知り合った大連の友人喬を駅まで出迎えに行きますが、しかしそこに待っていたのは日本人女性、橋本梔子でした。大連の喬と名乗っていたのは、実は彼女の祖父だったのです。梔子は、京劇の勉強をしたいという希望を持っており、祖父に頼みこんで何の元へ飛び込んできたのでした。

何の家に滞在し、京劇の勉強を始める梔子。そしてその家の息子で、やはり京劇俳優を志す何鳴と次第に惹かれあうようになります。日本と中国という国境を越えて恋に落ちた2人を結ぶ京劇。2人は、いつか「四郎探母」という演目を一緒に演じてみたいと夢を語り合い、稽古に励みます。

日本人である梔子と中国人である何鳴。2人の運命と「四郎探母」のストーリーとが重なり合い、物語は佳境へ向かいます。

■ガイド望月のレビュー
一京劇ファンとして、京劇の舞台裏や練習風景が覗けたのがとても嬉しかったです。欲を言えばもっとたくさん京劇の舞台裏やリハーサルシーンなんかが見たかったと思ったのですが、ストーリーの内容が盛りだくさんなので、これは仕方がないでしょう。
生活の中での京劇稽古シーンもとてもリアルでした。日常会話がいつのまにか京劇になってしまうとか、実際の京劇俳優さんの生活もこんな感じなのかな、と想像できて楽しかったです。

とはいえ、この映画が描いているのは「京劇役者を目指す若い恋人たちのラブストーリー」という、甘くハッピーなだけの物語ではありません。
2人がいつか一緒に演じてみたいと目標にしている「四郎探母」は、主役カップルが実はかつての仇同士であったという過去を持っています。日本と中国の間にも、過去には不幸な歴史がありました。2人の恋、京劇、そして過去の歴史…これらが重なり合い、物語は多重構造になっています。
いろんな角度からいろんな見方ができる深い映画と言えるでしょう。

前田知恵さんは、NHKテレビ中国語会話を見ている人ならすっかりおなじみの女優さんですね。前田さんのセリフは、ほとんどが中国語で、しかも難しい京劇シーンも見事に演じていて素晴らしかったです。

前田知恵さんには、この映画について直接いろいろとお話を伺いましたので、後ほどご紹介いたしましょう。お楽しみに!
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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